218本目のゲームレビューです。
評価
??点 ※総合スコアはレビューから30日後以降に更新されます。
〇良ゲー
鮮やかな色彩の独創的なアートスタイルと神秘的な雰囲気がとても良いです。
言語の推理は難しめです。
『Chants of Sennaar(チャンツ・オブ・セナール)』とは
発売日・対応機種
発売日 | 対応機種 |
2023年9月6日 | PlayStation5(4)/Xbox Series(one)/Switch/PC |
※Game Pass対応
どんなゲーム?
フランスのインディーゲームスタジオRundiscが開発しFocus Entertainmentが販売するパズルアドベンチャーゲーム
バベルの塔の影響を受けたという巨大な塔をそこに暮らす種族たちの言語を解読しながら登って行く
感想など
未知の言語解読ゲーム
『Chants of Sennaar』は舞台となる巨大な塔で暮らす5種族の各言語を解読しながら塔の人々との間に繋がりを取り戻すパズルアドベンチャーゲームです。
特徴は未知の言語の解読というテーマのパズルで、人々の会話やリアクション、オブジェクトに書かれた文字や動作の反応(アウトプット)を用いて推理していきます。
例えば、一番最初に横に謎の文字が書かれたレバーがありますが、その文字のある方に向かってレバーを倒したら扉が開いたため、「この文字は『開ける』という意味かな」といった感じで当てはめていきます。
更に進んでいくと現地に住む第1村人を発見します。
第1村人は、何やら独自の言葉で話しかけてきますが、どうやらこちらにレバーを操作して水門を開けたり閉めたりを指示しているように思えます。
ここでも第1村人が言ってる言葉やリアクションから文字の意味を「これは『私』でこれは『あなた』かな」などと予測しながら埋めていきます。
このようにしてプレイヤーは、少しづつ未知の言語をを解読しながら塔に住む人々と交流をしていき、謎を解明していきます。
独創的なアートスタイル
『Chants of Sennaar』のもう一つの大きな特徴として、独創的なアートスタイルがあります。
各章ごとに変化する色使いは、非常に鮮やかで、1章はカレーの匂いでもしそうなほど黄色を基調とした配色ですが、2章に進めば冷たく金属室な雰囲気の青が中心の配色でガラッと雰囲気が変わります。
第3章以降もその地域に暮らす住人やテーマに合わせたカラーリングで彩られるので章を追うごとに新鮮な雰囲気でプレイを進めることができます。
賛否両論なステルスパート
『Chants of Sennaar』は基本的にパズルを中心としたゲームですが、一部にステルス要素が含まれています。このステルスパートは失敗してもすぐに直前の場面から再開できるため、本格的なステルスゲームに比べると難易度は低めです。
ただ、何度も失敗を重ねるとストレスがたまり、ゲームへの没入感も損なわれることもあります。
それにもかかわらず、ステルス要素がゲームプレイに独特の変化と緊張感を加えて遊びのアクセントとなっていることも事実です。
評価が分かれるところではありますが、オプションの設定等でステルスパートをスキップできれば、自分のペースで楽しめて良かったかもしれません。
難易度やや高め
『Chants of Sennaar』は全体的に難易度は高めだと感じました。前述のステルスやギミック自体は単純なのですが、言語の推理が難しいです。
第1章をプレイした時点では未知の言語が35文字程度しか表示されなかったので、正直「少ないな」と思ったのですが、それは5種族いる内の1種族分で実際はあと4種族分あって、自分が解読してたのは、まだ全体の5分の1にすぎないと知ったときは驚かされました。なかなかのボリュームです。
言語の解読は、ノートに描いた絵に文字を当てはめて推測します。しかし、そもそもノートに描かれた絵が何を意味しているのかわからない時があります。
例えば、この絵
「壺」かな?と思ってずっと壺に該当する文字を当てはめていましたが、これが罠でこの絵は「壺」ではなく「作る」を表した絵です。そのため、文字は「壺」に該当する文字でなく「作る」に該当する文字をはめるのが正解です。
このように、文字の意味は理解できていてもそもそも絵が何を表しているのかわからない場合というのが結構あります。文字の意味を理解するより絵の意味を理解するほうが難しいというのが本末転倒でもやもやしました。
絵はもっとわかりやすく描くか、絵に最初から意味の説明を付けておいて欲しかったです。
ストーリーについて
『Chants of Sennaar』のストーリーは、鮮やかなヴィジュアルデザインと同じように美しく、心温まる物語となっていると思いました。
プレイヤーが古代の塔を舞台に失われた言語の謎を解き明かしていく過程で様々な種族の人々と、そこでの問題を解決していくことで、閉鎖的だった人々が種族の境界を越え、互いに理解と協力の手を差し伸べる交流を築いていく様子は多様性と共生の大切さが伝わり、とても良かったと思います。
ラストの方では思いがけない展開も用意されていて目が離せません。
クリアまでの道のりはけして短くはありませんが、最後までプレイして損はないゲームだと思いました。
以上
『Chants of Sennaar』のレビューでした。
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