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重曹エビマヨコーン(JEMC):レビュー記事250本以上

「都市伝説解体センター」レビュー(ネタバレほぼなし)

都市伝説ノベルADV

256本目のゲームレビューです。

評価

86点

〇かなりの良ゲー

各話のストーリーがどれも面白くて、最初から最後まで面白かったです。

『都市伝説解体センター』とは

発売日・対応機種

発売日 対応機種
2025年2月13日 PlayStation5/Switch/PC(Steam)

どんなゲーム?

日本のゲームクリエーターチーム墓場文庫が開発し、集英社ゲームズが販売する連続ドラマ形式のノベルアドベンチャーゲーム

感想など

都市伝説ノベルアドベンチャー

『都市伝説解体センター』は、世界各地の都市伝説を題材にしたミステリーアドベンチャーゲームです。

都市伝説やミステリーと聞くとホラーを想像するかもしれませんが、本作は恐怖を前面に押し出すよりも、謎解きやストーリーの面白さに重点を置いています。

都市伝説を扱ったストーリー

主人公は「他人に見えないものが見える」という力を持つ大学生の福来あざみ(ふくらいあざみ)で、同じく特異な能力を持つ廻屋歩(めぐりやあゆむ)がセンター長を務める「都市伝説解体センター」で調査員として働くことになります。彼女と先輩調査員のジャスミンが都市伝説にまつわる依頼を調査し、その正体と真実を突き止めて、事件を解決していくというのが本作の物語です。

ひょんなことからトシカイの調査員なるあざみ

オカルトを題材にしたミステリー作品のストーリーで難しいのは、その世界で心霊現象を「存在するもの」として描く空想寄りの話にするのか、見間違いやトリックなど人の仕業で「存在しないもの」として描く現実寄りの話にするのかという、現実空想真実虚実のバランスです。

空想寄りにしすぎると、あまりに現実離れした話になり、何でもありのファンタジーと変わらなくなってしまいます。一方、現実寄りにしすぎると、すべてがトリックや誤解という話になり、それはそれで興ざめしてしまいます。

人の仕業か怪異によるものか

本作品は、この点のバランスが非常に良くできていて、都市伝説の魅力を損なわないまま惹き込まれるストーリーとなっています。

特に、主人公が念視という特異な能力を持っている点がポイントで、これにより「この世界には幽霊や呪いが本当に実在するのかも」と匂わせ、真実を追求する楽しみと期待感を上げています。

見えないものが見える主人公

本作で語られる怪異が、本当に心霊現象なのか、それともすべて虚構なのか——。
ぜひ、プレイして確かめてみてください。

もしかすると、都市伝説よりもさらに奇妙な結末が待っているかもしれません。

魅力的なキャラクター達

『都市伝説解体センター』の物語を盛り上げ、面白さを引き立てているのが、メインキャラクターであるあざみ廻屋ジャスミンの3人です。

個性的なキャラクターといっても、『逆転裁判』『ダンガンロンパ』のように尖ったクセの強さがあるわけではなく、誰でも親しみやすいキャラクターになっています。

メインキャラクターは、あざみ、廻屋、ジャスミン

あざみは、おどおどしたり、泣いたりといった小動物のような反応と仕草が楽しく可愛らしい主人公です。彼女の視点で物語を進めて、その変化と成長を感じられるのも良いところです。

廻屋はミステリアスで都市伝説解体センターを象徴するキャラクターです。本作には残念ながらキャラクターの声は入っていませんが、もし、アニメなど他のメディアで声を当てるなら彼のCVは石田彰氏に演じて欲しいですね。

そして、個人的な一押しは頼りになるパイセン、ジャスミンです。初めて会った時は、まさか、こんなに大活躍するお姉様だとは思いませんでした。

本作の各シナリオは、それぞれ都市伝説をテーマにしていますが、物語全体としてはこの3人のドラマが大きな軸となっており、そこが本作の大きな見どころになっています。

豪華なピクセルアート

『都市伝説解体センター』の大きな特徴ががピクセルアート(ドット絵)による表現です。

ドット絵で表現することによりレトロで独特な雰囲気を出しつつも、カットシーンの一枚絵は大きなサイズに細かいドットの積み重ねで精巧に描かれており、豪華なビジュアルに仕上がっています。

鮮やかなピクセルアート

だた、個人的には、ドット絵でここまで精密に表現するのであれば「もうイラストでよくない?」という感じもしてしまいます。

会話シーンのバストアップのドット絵も大変素晴らしいのですが、キャラのビジュアルが良い分、ドット絵よりも鮮明なイラストでみたかったという気持ちもあります。

ドット絵ならではの味わいや独特の雰囲気は確かに本作の個性を形作る大きな要素ですが、ドット絵にこだわらずコミック調や漫画風の絵でも面白かったのではないでしょうか。

ストーリーを盛り上げる主題歌「奇々解体」

『都市伝説解体センター』のストーリーをより引き立てているのがBGMです。

特に各シナリオのラストに流れる主題歌の「奇々解体」(「KIKIKAITAI」)は非常に印象的で、曲とともに流れるピクセルアートのカットシーンと相まって、次のシナリオへの期待感を一層高めてくれます。ゲームの世界観にぴったりとマッチした楽曲は、物語の余韻をより強く残す演出になっています。

「奇々解体」のREMIX版は、YouTubeで視聴できます。

オリジナル版は、ゲーム内またはサウンドトラックで楽しむことができます。 気に入った方は、サウンドトラックをチェックしてみるのも良いでしょう。

2025.3.15追記

オリジナル版のミュージックビデオがYoutubeで公開されました。

そんなにネタバレはないですが「クリア後視聴推奨」だそうです。

まとめ

『都市伝説解体センター』は、都市伝説を題材にしたミステリーと、個性的なキャラクターたちのドラマで、最初から最後まで物語に惹き込まれる素晴らしい作品です。

クオリティの高いドット絵の表現や印象的な主題歌を始めとした音楽など、細部までこだわり抜かれた作りで、全体の完成度も高いです。

ノベルゲームが好きな方には、特にオススメの1本です。

以上

『都市伝説解体センター』のレビューでした。

 

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