279本目のゲームレビューです。
個人的な評価
??点 ※総合スコアはレビューから30日後以降に更新されます。
〇かなりの良ゲー
リマスターとはいえ、当時のオリジナル版の問題点を解消し、徹底的に今風に遊びやすくしたアレンジが非常に素晴らしいです。
ただ画質を上げただけのリマスター作品で満足しているどこかは見習ってほしいですね。
『RAIDOU Remastered:超力兵団奇譚』とは
発売日・対応機種
発売日 | 対応機種 |
2025年6月19日 | PlayStation5(4)/Xbox Series/スイッチ(2)/PC |
どんなゲーム?
女神転生シリーズなどで知られるアトラス開発・セガ販売によるアクションRPG(オリジナルのPS2版をベースとしたリマスター作品)
感想など
ほぼリメイクなライドウのリマスター
『RAIDOU Remastered:超力兵団奇譚』は、2006年にアトラスからPlayStation2で発売された『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 超力兵団』のHDリマスター作品です。
過去作のリメイク・リマスターはもはや定番となりましたが、近年ではPS2やドリームキャストといった128ビット機世代のタイトルも「過去の名作」と見なされ、リマスターの対象になることが増えてきました。
SFCやPS1時代のゲームは、ドット絵や粗めのローポリゴンで今とは大きな技術差があったため、現代向けに作り直すにはフルリメイクが主流でした。しかし、PS2世代の作品は3D表現の完成度が高く、HD化によるアップグレードでも十分現代に通用するため、開発コストを抑えられるリマスターが選ばれやすい傾向にあります。本作も、まさにその流れにある1本と言えるでしょう。




とはいえ、このライドウリマスターは単なるHD化ではありません。以下のように、システム全体が令和仕様に大きく改良されています。
- バトルアクションが、次作の「アバドン王」をベースに様々なアクションが増えるなど大幅にアレンジ
- 登場悪魔が50体以上追加され、総勢120体以上に
- フルボイス導入
- 現場急行によるファストトラベル機能の実装
- オートセーブ、クイックセーブに対応
- ミニマップ、目的地の追加 ほか多数
これらの要素によって、オリジナル版ではやや評価の分かれた『超力兵団』(次作の「アバドン王」は概ね好評)がシステム面で見れば最近のゲームと比べても遜色のない完成度の作品として生まれ変わりました。
まさにほぼリメイク級のリマスターとなっています。
大正浪漫怪異物語
本作のストーリーは、大正20年という架空の時間設定の日本を舞台に、帝都を守護する任に就く悪魔召喚師(デビルサマナー)一族において、「十四代目・葛葉ライドウ」を襲名した青年の活躍を描いた物語です。
特徴は、「帝都物語」のような大正モダンな雰囲気です。西洋文化が流入し近代化が進む活気ある帝都の街並みと、そこに潜む怪異や悪魔たちが混ざりう独特な世界観が演出されています。



シナリオはエピソードごとに区切られた構成を取りつつ、全体としては、大道寺伽耶誘の拐事件から始まる一本の物語となっています。
各話で語られる事件も、伝承や神話、超常現象が絡むオカルトな内容が多く、メガテンらしい展開になっています。
さらに、リマスター版ではイベントシーンがすべてフルボイスになりました。
ライドウの住み込む鳴海探偵社の所長の鳴海の声は子安武人、お目付け役で黒猫のドウジの声は中田譲治など、実力派声優の演技が加わったことで、キャラクターの魅力が一層引き立ち、物語を盛り上げてくれます。


フルボイス化により、ストーリーはドラマチックでより楽しめるようになったと言えるでしょう。
仲魔を連れて一緒に探索
女神転生シリーズの大きな魅力といえば、敵として登場する悪魔を仲魔にし、パーティーメンバーとしてバトルに参加させることですが、シリーズから派生したスピンオフのライドウ2作(「対超力兵団」と「対アバドン王」)は、戦闘の参加のみならず、戦闘外でも仲魔を連れて単独捜査や捜査スキルで活躍させることができます。


捜査スキルは、町の人の心を読んだり、ダンジョン内のギミックを起動させたりゲームにうまく組み込まれています。ですが、なにより、仲魔を町の中を一緒に連れて歩き回れるというのだけでも楽しいです。
モーショボーやマーメイドのような可愛らしい女子悪魔と並んで歩くのもいいし、ジャックフロストのようなマスコット的な悪魔を一緒連れて行くのも賑やかで楽しいです。
私の場合は、序盤はモーショボーと一緒に冒険し、レベル34からは、リマスター版で新しく追加されたイズンがお気に入りで連れていました。戦力外となったモーショボーも一応ずっと手元に残して育てていました。
本作は持ち歩ける悪魔のストック量が多いので、戦力外でも切らずに取っておけるのが良いですね。
また、メガテンシリーズでおなじみの合体も、もちろん可能です。
作を重ねるごとに強化される検索合体の検索機能も充実していて非常に快適です。
リマスター版では登場悪魔が50体以上追加され、総勢120体以上になったことにより、一つレベルが上がるごとに何かしら、仲間にできる悪魔がいるので、レベルアップするごとに新しい悪魔をチェックするのがワクワクしますね。
まとめ
リマスター版葛葉ライドウ対超力兵団は、PS2時代のゲームのリマスター版でありながら、単なるHD化にとどまらず、ほぼリメイク級のアレンジにより、最近のゲームと同じ水準の遊びやすさに達しており、古さを感じさせない仕上がりになっています。
過去作のリマスターというと、フルリメイクに比べると手抜き感があり、私としてはあまり良いイメージはなかったのですが、非常に丁寧に作られた今回のリマスターはその価値観を破るくらい素晴らしい神リマスターでした。
このようなリマスターであれば大歓迎なので、他のメーカーもぜひ見習ってちょい過去の名作を遊びやすく改良を加えたかたちで復活をさせて欲しいですね。
以上
『RAIDOU Remastered:超力兵団奇譚』のレビューと感想でした。
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