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重曹エビマヨコーン(JEMC):レビュー記事300本以上

「BALL x PIT」レビュー

ブロック崩し x ローグライト

301本目のゲームレビューです。

個人的な評価

??点 ※総合スコアはレビューから30日後以降に更新されます。

〇良ゲー

やりこみ要素がうまく錬られていてちょっとプレイするだけのつもりか延々とプレイし続けてしまいます。

ただ流行りに乗っただけのローグライトではありません。

『BALL x PIT』とは

発売日・対応機種

発売日 対応機種
2025年10月16日 PlayStation5/Xbox Series/Switch/PC

※発売初日からXbox Game Passに対応

どんなゲーム?

アメリカのゲームクリエイターであるKenny Sun氏が開発しDevolver Digitalが販売するローグライトゲーム

感想など

ブロック崩し x ローグライク

『BALL x PIT』ブロック崩しゲームローグライク要素を加えたサバイバー系のアクションローグライトゲームです。

ゲームの基本はツインスティックシューターで、左スティックで自機を移動し、右スティックで発射角度を調整(AIM)します(ちなみに私は最初の3ゲームくらい右スティックでAIMに気づかず、ずっと真っ直ぐに弾を飛ばしてました…)

トリガーで弾(ボール)を発射しますが、オート連射に切り替えることによってVampire Survivors系に近いプレイ感になります。

ちなみにPC版では、キーボード+マウス操作も対応しており、キーマウ派な私はこちらでプレイしました。WASD移動サイコー!

移動とAIMのツインスティック操作

ゲームのステージが始まると、画面上部からゆっくり敵が押し寄せてくるので、ブロック崩しの要領で発射したボールを壁や敵に反射させて破壊していきます。

敵を倒して床に散らばったジェムを一定量回収すると、特殊ボールパッシブアイテムを取得、またはアップグレードを選択できます。こちらはサバイバー系ローグライトではお馴染みのやつですね。

アップグレードを選択

ステージは道中に2回中ボスが立ちふさがり、最後にボスが待ち受けています。

敵は、ただ立っているだけだはなく自機に向かって弾を撃つなど攻撃してきます。敵の攻撃は意外と激しく、特にボス戦は弾幕シューティングを彷彿とさせます。

弾幕STGなボス戦

ステージは菌の森から天国虚空など豊富なバリエーションで全8ステージが用意されています。

ボールの進化と融合で敵を殲滅

『BALL x PIT』の武器となるボールは、レベルアップにより最大レベル3まで強化したあと、同じく最大レベルまで強化した別のボールと融合または進化ができます。

ヴァンサバ系でよくあるシステムですが『BALL x PIT』全ての種類のボールが、全ての種類のボールと融合または進化が可能となっています。

最大強化同士のボールで融合・進化

融合進化のどちらも2つのボールが1つのボールになるので装備枠が1つ空き、さらに別のボールを装着できるのがポイントです。

進化ボールは、合体後にさらにレベルを上げて融合することもできます(融合ボールはこれ以上の融合も進化も不可)

進化ボール同士を融合させたボールは、作るのに手間はかかりますが、苦労した分、火力と殲滅力がとても優秀で完成したときの達成感と爽快感は格別です。これこそローグライクの醍醐味と言えるでしょう。

敵をあっという間に殲滅する爽快感

拠点建築で恒久強化

『BALL x PIT』には、拠点に建築物を建てて新たなキャラクターをアンロックしたり、キャラクターの基本能力やステータスをアップグレードする拠点建築があります。
拠点にはキャラクターの住居やアップグレード施設に加えて麦畑や森林といった資源形の設置物も多く、区画を広げないとすぐに資源と建造物でいっぱいになります。

大量に並べられる建築物

面白いのは、建造物の工事や資源の回収方法で、キャラクターをピンボールのように飛ばして一定数ヒットさせることで工事・採取をします。

周囲の資源を自動で採取する施設もあるので放置プレイも可能です。私の場合、大量に資源が必要になった後半は夜寝る前にゲームをつけっぱなしで放置しておき、資源を稼ぎました。

やめ時のわからないやり込み要素

ここまでの説明だと、「ブロック崩しと掛け合わせたのは新しいけど、結局よくあるローグライク?」と思われるかもしれません。確かにそうかもしれませんが、『BALL x PIT』には、そんな「よくあるローグライク」の中でも特に優れた部分があります。それが、新要素の解放や、やり込み要素などで、これが非常に上手くできていてます。

以下で、項目ごとにお話します。

①設計図の入手がうまい

ステージを進めていると、ランダムで新しい設計図を拾います。設計図は拠点に建築できる施設の種類を増やします。

新しい住居であれば新キャラが解放されますし、ステータスアップ用の施設も重要です。

設計図は1つのステージに複数あり、全部取るのに3〜4回ほどプレイする必要があります。

そのため、プレイする度に何かしらの設計図を入手する(=新しい建築物が増える)ことになり、常にワクワク感を持ってゲームに挑めます。

毎回のように新しい要素が増える
②建築要素がうまい

新しい設計図を入手しても、すぐにその効果を得られるわけではありません。

素材を消費して建造物を設置し、その上でブロック崩しの要領でキャラを飛ばして建造物にヒットさせ、ようやく完成というひと手間が必要になります。

面倒に思えますが、実際はそこまで負担ではありません。

むしろ、このひと手間によって

「お金が足りないからバトルに行ってこよう」

「回収コマンドを使い切ったのでバトルに行ってこよう」

といった動機が自然と生まれるようになっています。

③記念碑がうまい

各ステージを初回クリアすると、そのステージの記念碑の設計図を入手します。

記念碑の効果は、そのステージでクリアしたキャラ一体につきステータスを強化するものというものです。

つまり、まだクリアしていないキャラで挑戦することに、ステータス強化というメリットが与えられています。

下手なローグライクならここら辺は何ももらえない自己満足か実績だけの自己満足で終わっててしまい、やる気につながりません。しかし、『BALL x PIT』では、しっかりと全キャラで攻略する意味を持たせているのが上手いです。

墓の記念碑の効果
④キャラのレベルアップがうまい

ステージをプレイすると、クリアできたか否かに関係なくキャラクターに経験値が入ります。キャラクターの経験値がたまってレベルが上がるとステータスが上昇し、さらに一定のレベルに達すると、そのキャラクターや住居に拠点建築向けの能力が追加されます。

この「拠点建築向けの能力を得る」というのがとても上手くて、たとえバトルがイマイチ苦手なキャラであっても、拠点建築で役に立つ能力があるから育てたいという理由が生まれます。

また、失敗しても経験値と金貨がもらえるというのも良い点です。

失敗すると何も残らず虚無感だけが残るゲームもありますが、『BALL x PIT』では健闘した分だけしっかりとご褒美が用意されています。

バトルを重ねてキャラクターは確実に強化

以上ですが、ここまでの①から④までは全てつながっています。

つまり、

  ①ステージで設計図を拾う

 →②建築費用等を稼ぐために再びバトルへ向かう

 →③記念碑の効果があるので、どうせなら未クリアのキャラで挑戦する

 →④解放した新規キャラを育てるために出撃する

 →出撃したステージでまた地図を拾って①に戻る

という感じです。

このループで『BALL x PIT』は、まさに「やめ時のわからない」「沼ると時間を溶かす」ゲームとなっています。

まとめ

『BALL x PIT』は、ブロック崩し要素を加えたバトルとユニークな拠点建築の相互作用がよく考えられており、リプレイ性の高いゲームとなっています。

ポーカーにローグライクを掛け合わせた『Balatro』が大ヒットしたあたりから、やったもん勝ちで「○○ x ローグライク」をリリースするのがブームとなっていますが、本作もそうしたブームに乗っかったゲームの一つと言えるかもしれません。

しかし、『BALL x PIT』は今や有象無象にリリースされているローグライトの中でも特に磨きあげられており、一際輝きを放つゲームとなっていると思いました。

以上

『BALL x PIT』のレビューと感想でした。

 

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