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『天穂のサクナヒメ』の感想・レビュー

豊穣神のサクナが稲作しながら鬼討伐

127本目のゲームレビューです。

評価

〇かなりの良ゲー

正直、プレイする前は評判の良さは過大評価で実はそうでもないかもと疑っていましたが、プレイしてみると稲作は面倒だけどそれがむしろ楽しいし、アクションは簡単操作のコンボで敵を吹っ飛ばせて爽快と評判通りに面白くてお見事なゲームでした

『天穂のサクナヒメ』とは

発売日・対応機種

●2020年11月12日 PlayStation4/Switch/PC

どんなゲーム?

神々の都で自堕落な生活を送っていたが、ひょんなことから鬼島と呼ばれる孤島「ヒノエ島」で人間と共同生活を送ることになった豊穣神の子「サクナヒメ」が鬼討伐と米作りの両方で奮闘するアクションRPG(&米作りSLG)

大量な敵をコンボや吹っ飛ばしで爽快に倒していく2Dアクションと稲作・米作りを細かく再現したシミュレーションの融合が特徴

開発は日本のインディーゲームサークルのえーでるわいす

感想など

細かく再現された米作り

『天穂のサクナヒメ』の一番の特徴は、昔の日本の稲作・米作りの手法を細かく再現した稲作・米作りシミュレーションの部分でしょう。

お米を作る流れは、①田を耕し②種籾を選別・育苗②田植え③生育(水加減の調整や施肥等)④収穫・はさ干し⑤脱穀⑥籾すり、というふうに沢山の作業を経る必要があり、単に田んぼに稲を植えるだけでは米はできません。

収穫で終わりじゃない、ちゃんと脱穀して籾すりしてお米はできる

米作りは、始めたばかりは作業がとても大変です。例えば、耕した田に稲の苗を植える作業では、最初は50本の苗を1本ずつ植えていくことになります。しかし、サクナの農作業の経験がたまっていくと「農技」を覚え田植えであれば複数本の苗をさらに素早く植えつけられるようになったりして何百本も苗を掴んでいてもすぐに終えられるようになります。

また、農作業に使う道具も物語が進むと進化して作業が圧倒的に楽になっていきます。

道具の進化で作業が楽に

米を収穫すると収穫に応じてサクナのステータスがアップします。

獲れた米の量、味、硬、粘、美、香などによってアップするステータスが異なるのでどのステータスを上げたいかによってお米の作り方も変わってくるのが面白いですね。

米の量を重視なら種籾選別を軽くして出穂後は深水にするけど、味の質を重視したいなら種籾選別を厳しく選り分けて出穂後は浅水にするとかなかなかに難しいです。

収穫でサクナのステータスはガッツリ上がる

このように米作りは単に食糧確保のためだけでなく、収穫した米の出来具合に応じてステータスがアップするということでもやりがいが感じられて良かったですね。

大量の敵を吹っ飛ばして気持ちいいアクション

『天穂のサクナヒメ』米作りシミュレーションパートと並ぶもう1つの要素である2Dアクションパートは、空中に打ち上げた敵などにビシバシと華麗に決めるコンボと複数の敵を巻き込んでの吹っ飛ばしがとても気持ち良く爽快なものになっています。

襲ってくる鬼達に対してサクナが使える攻撃手段は、威力は軽いが振りの早い「片手武器攻撃」、大振りだが威力の重い「両手武器攻撃」、スティックと合わせて繰り出す必殺技の「武技」、移動や回避につかえる「羽衣」などがあります。

早めに知っておきたいアクションは、スティック上と片手武器攻撃ででる打ち上げ攻撃からそのまま空中で敵を殴って地面に叩きつけるコンボと敵の攻撃に合わせてスティックを前に倒す(ストⅢのブロッキング)ことで発動する「弾き」です。

最初は闇雲に敵の前で武器をぶんぶん振り回し続けるしかできませんでしたが、この2つを覚えてから格段に楽しくなりました。

ちなみに武技はどれも強いので何を使うかは好みでいいと思いますが、「登鯉」が頭一つ抜けて強く(広範囲、高威力、高体勢削り)、「飛燕」が移動用にとても便利です(上と横にセットしておくと飛びやすくてオススメ)。

ゲーム中盤以降で武技のレベルがあがってくると無双ゲームのように大量の敵を一気に殲滅できて楽しいです。

吹っ飛んだ敵が敵を巻き込んで行くのは爽快

一方、このゲーム独自のアクションともいえる羽衣はいまいち使い勝手が悪かったです。

意外にリーチが短かったり、斜め方向は45度の角度しか出せなかったり、羽衣技は大きい鬼だと体勢崩してからでないと入れられないとかありますが、なにより使いにくかったのは羽衣を使った背後の回り込みの時、相手との距離が離れることです。せっかく背後に回り込んでも攻撃が届かない位置まで離れちゃうんですね。このせいで鳥とか空中で飛ぶ敵に羽衣で背後回りしても離れてしまうので攻撃を加えられなくて残念でした。

羽衣移動中は無敵になるのは強いんですけどね。

いまいち使いづらい羽衣

あと気になった点は、浮かした敵が地面についてしまうと当たり判定がなくなって起き上がるまで攻撃を入れられないという点でしょうか。

起き上がるのを待たなければいけないので結構テンポが悪くなって爽快感を削がれることもありました。

地面に倒れてる敵も殴れるようにして欲しかったです。

クセのあるキャラと感動のストーリー

『天穂のサクナヒメ』はストーリーも感動的で素晴らしかったです。

良かったのは、やはり主人公であるサクナヒメのキャラクターでしょう。

最初はどうしようもなくワガママなのですが、人間たちと交流して米作りをしていくことで成長して立派になっていく姿はとても良かったです。

神々の都で自堕落な生活を送っていただけのサクナ

サクナと共同生活をすることになった人間達については、見た目ではわからないかもしれませんがどのキャラもかなりのクセモノ揃いです。

人間達は最初の印象はあまり良くなくて田右衛門は無能なボンクラ侍だし、ミルテはうるさいし、きんたは生意気な小僧だし、ゆいは性格キツイし、かいまるは子供なのに可愛くないしで最悪のファーストインプレッションでした。

しかし物語が進んで行くとどの人間も秀でた才能を持っていてサクナの米作りや鬼討伐の強力な助けになってくれます。

人間の中でも一番優秀だと思うのはきんた

人間達の方もサクナと共同生活をしていくうちに互いに信頼し合う仲間、家族のように深い絆になって行きます。

そこからの物語の終盤の流れは本当に感動的でしたよ。

でも私が個人的に1番好きなキャラクターはサクナの親友のココロワヒメだったりします。

この子はぱっと見お嬢様なんだけど「グヒヒ」とか「ムフ」とか微妙にキモい笑い方をするっていうギャップが新しくて可愛かったです。

 

以上

『天穂のサクナヒメ』のレビューでした。

 

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