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『TUNIC』の感想・レビュー

説明書を集めて謎を解く子ギツネソウルライク

126本目のゲームレビューです。

評価

〇良ゲー

アクションと謎解きの難易度の高さは人を選ぶかもしれませんが、説明書の切れ端を集めて進んで行くというシステムはユニークでとても面白いゲームだと思います

『TUNIC』とは

発売日・対応機種

●2022年3月17日 Xbox one(Series)/PC

●2022年9月27日 PlayStation4(5)/Switch

どんなゲーム?

怪物があふれる危険な島に打ち上げられた子ギツネが失われた伝説のお宝を探し求め島の謎を解き明かす見下ろし型アクションアドベンチャー

感想など

ゲーム内で集める説明書

『TUNIC』の最もユニークで面白い部分は、ゲーム開始時に操作方法の説明やチュートリアルなどが一切なく、やや昔のゲームソフトの取扱説明書(※)のようなページが各所に落ちていて、これを拾い集めて謎を解いて進んで行くというシステムです。

説明書には操作方法やアイテムの効果の説明だけでなく、各エリアのマップやモンスターに対する対策方法など攻略情報も載っています。

ゲームの取説のページのような紙を拾って集める

マップや敵の攻略情報なども載っているページも

この説明書のページを拾っていくことで「あーこんなアクションができたのか!」とか「このアイテムはこういうふうに使うのか!」といったことが判明して先に進めるようになったりするわけです。

面白いのは判明していないアクションやアイテムの使用方法は該当する説明書のページを持っていなくても使用はできるという点です。

ふとした拍子にたまたま発見したり、2周目だったりすれば意外な攻略ルートを見つけて進めたりもできて面白いと思います。

※ゲームソフトの取扱説明書

昔のゲームソフトには当然のように取扱説明書が付属していました。

「いつ頃からなくなったんだろう」と思い自分の所有してるパッケージのソフトをひっくり返してみてみたら意外にもPS3のソフトには、まだ付属してたんですね、取扱説明書。

PS4のソフトには全然ついていなかったので「取扱説明書を付属しなくなったのはPS4(Xbox One、WiiU)から」でよさそうです。

取扱説明書がなくなった理由は、コストカットなどもありますが、1番はダウンロード販売の普及でしょう。

取扱説明書がなくなってしまった弊害として操作方法やシステム、UIの意味など「全てゲーム内で行う必要」が出てきた結果、最近のゲームにしばしばみられる「執拗に出現するチュートリアル」が作られるようになってしまいました。

そう考えるとゲーム内のチュートリアルが嫌いな自分としては、ゲームソフトの取扱説明書にはまた復活して欲しいと願わずにはいられません。

難易度高めのハードな戦闘

『TUNIC』のもう1つの大きな特徴と言えるのが、戦闘の難易度の高さです。

パッと見た感じ、子ギツネがかわいくてほんわかした雰囲気なのですが、チェックッポイントにダークソウルの「篝火」のような機能を持った「狐の石像」があり、敵にやられるとその場に少しお金を落として、最後にチェックした石像まで戻されるといったソウルライクな要素がみられ、難易度もボス戦なんかはほとんどソウルライクです。

ゼルダ的な見下ろし視点のソウルライクということで『Death's Door(デスドア)』に似ているともよく言われますね。

ボス戦はソウルライク並みの難易度

『TUNIC』の場合、他のソウルライクと比べれば、そこまで難易度はきつくないはずなのですが、見た目がそういう感じはしないせいかギャップでとても難しく感じます。

いかにもコワモテな人から鋭い目つきで「舐めんなよ」と言われるより、優しそうな人からニコニコしながら「舐めんなよ」と言われた方が怖いというアレです。

「子ギツネがかわいいゼルダかな」と思ってプレイした人は難易度の高さに痛い目を見るでしょう(私です)。

しかし、難易度が高いといっても敵の攻撃は無敵時間の長いローリングでちゃんと回避できるし、その隙に攻撃も入れられたりするので理不尽さは少ないです。あくまで「少ない」ですが…。

気になった点は、子ギツネの足の遅さ剣のリーチの短さです。このせいで敵の攻撃をせっかくうまく回避できても密着に近いくらい近づかないと攻撃が当たらず結構ストレスです。デスドアは武器のリーチも長いし足も遅くないので立ち回りについてはデスドアのほうが快適でしたね。

難易度が高すぎると感じた場合は「イージーモード」「無敵モード」にすることが可能です。「イージーモード」「オプション」→「追加オプション」→「戦闘の難易度」から設定できて「無敵モード」「オプション」→「アクセシビリティ」→「無敵モード」から設定できます。イージーモードにすれば被ダメは軽減されるので相当楽になります。ボスもゴリ押しで勝てるくらいです。

しかし、中盤過ぎたあたりからイージーモードにしてもどうにもならないくらいの鬼畜トラップ&攻撃が出現します。

それは、採石場というマップなのですが、ここにある瘴気に触れるとなんと最大HPが結構な勢いで減少していきます。そしてすぐに難易度イージーだろうが関係なく何を喰らっても1発で終わるくらいの最大HPまで減らされてしまいます(最大HPを元に戻すには石像に触れる)。その上、敵の攻撃も激しく剣を持った敵が数匹の後ろから距離を取って銃で撃ってきたりする敵もいてかなりきついです。そしてさらに、後半には瘴気をまとった攻撃をしてくる敵もいて、攻撃を受けたら最大HPを減らされてしまいます。

うーん…正直やりすぎだと思います。

少なくとも私はこのゲームにそこまでの高難易度は求めてないんですよね。

高難易度のゲームは嫌いじゃないですが、このゲームのメインはやっぱり謎解きなのでここまで鬼畜難易度を入れられてしまうとゆっくり謎解きに集中できません。

高難易度を楽しむゲームならクラッシュバンディクー4みたいなステージをクリアすることに主軸を置いたアクションゲームでいいと思うんですよ。

最大HPを削るトラップ&攻撃だけは本当にいらないと思いました。そこ以外は大体良好です(欲を言えば剣のリーチと足の遅さもなんとかしてほしいけど…)。

最大HPが限界まで減らされた状態(一番左のバー)

見えない死角に通路あり

『TUNIC』には隠し通路のギミックが多いです。

どういうものかというと、以下のGIFアニメのような隠し通路です。

普通に探索していても結構迷うのにこんな隠し通路があってずっと見つけられなかったら詰んでしまうじゃないかと心配するかもしれませんが意外に大丈夫です。

それは、隠し通路以外の行き方がちゃんとあるからですね。隠し通路は、大体クリアに必須ではない宝箱やショートカットに使われます。

メインルートで隠し通路を使う場合は説明書のマップに書いてあったりするのでこれで分かるというような謎解きになります。

あと、慣れてくると大体「ここ通れそうだな」って感じで分かるようになってきちゃいますね。

真エンドへの謎解きがこのゲームの真骨頂

『TUNIC』にはノーマルエンドと真エンドの2種類が存在します。

真エンドを見るためには説明書を全て集めて謎を解いて行く必要があるのですが、この謎解きの難易度が半端ないです。

私もまったく解らないので攻略サイトを見てしまいましたが凄まじいです。これを攻略サイトを見ないで解いたら本当に驚きですし達成感もものすごいと思いましたよ。

ノーマルエンドなら「ソウルライクゼルダ」なジャンルも真エンドを目指すなら「スーパー謎解きゲーム」になるくらいだと思います。

いわゆる脱出ゲームなどの謎解きイベントが好きな人ならおもいっきり説明書を眺めながら紙とペンを使って挑戦してみてはいかがでしょうか。


以上

『TUNIC』のレビューでした。

 

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