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『 LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶 』の感想・レビュー

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LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶 の感想・レビュー

26本目のゲームレビューです。

評価

91点

〇かなりの良ゲー

素晴らしい出来のゲームだった前作「JUDGE EYES:死神の遺言」からさらにゲームシステムやボリュームなどがパワーアップした。キムタクを操作して横浜をモデルとした街をスケボーで滑ったり、ゲーム史上最もリアルに作られた高校の中をキムタクで走り回れるというだけで最高な気分になれる

LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶 はどんなゲーム?

国民的アイドルグループであったSMAPの活動期のメンバー木村拓哉(キムタク)をモデルとした主人公を操作して龍が如くの世界を歩き回り、そこで起きた事件の謎に迫っていくアドベンチャーゲーム通称「キムタクが如く」

本作は好評であった前作「JUDGE EYES:死神の遺言」の続編となる第2作目で今度はキムタクが龍が如く7の舞台だった伊勢佐木異人町で学校のいじめ問題から発展した事件に真っ向から立ち向かっていく。

感想など

伊勢佐木異人町とスケボーは前作からの大きな進化

まずゲームとしては前作から様々な部分において大幅に進化を遂げた。特に舞台が、前作の神室町だけでなく、その数倍の広さをもつ伊勢佐木異人町が加わったことが大きい。この横浜をモデルとした町は龍が如く7でも歩くことのできた町だけど、あちらは路上のバトルがRPGのコマンドバトル式だったのに対して本作はいままでの如くシリーズのようにアクションで看板やら自転車やら投げたりぶん回したりで大暴れできる。さらにいままでの如くシリーズではありそうでなかった乗り物(=スケボー)をついに手に入れて龍が如く7よりもさらに爽快に町を走り回ることができるようになった。

細かいところまでリアルに作り込まれた高校にキムタク

また今回のキムタクは高校の中を歩けるのだが、この高校の再現度がすごい。高校を卒業してもう〇十年以上も経った自分としては、「あぁ校舎と体育館つなぐこういう廊下あったなぁ」とか「職員室ってゴチャゴチャしてたなぁ」とか懐かしい気持ちになりながらキムタクを走り回らせる背徳感がなんとも言えない。もちろん女子高生も沢山いる。なんならダンス部でコーチとして女子高生と一緒にダンスまでする。あのキムタクがだ。すごすぎるでしょこのゲーム。

メインストーリーの話もよい

今作は学校のいじめ問題というなかなか難しいテーマであったが、最初から最後まで先が気になる展開がつづき、さおりさんに無理やりキャバ嬢やらせる押しがしつこくてウンザリした以外は概ね良い感じのストーリーであった。前作JUDGE EYESのストーリーもかなりよかったのでストーリーだけなら前作のほうが良かったという人もいるみたいだけど自分は、どちらの話が上かは甲乙つけ難い感じだ。ただ、ゲームとしては最初から述べてるように今作LOST JUDGMENTのほうが間違いなくパワーアップしているのでJUDGE EYESのほうがよかったとか言う人はストーリーしか見てないんじゃなかろうかと思う。

サブストーリーのボリュームがすごい

今作はユースドラマといういわばサブストーリー的なお話があるが、これがメインストーリー1本分といっていいくらいにボリュームがある。ユースドラマはキムタクにダンスをやらせたり暴走族のヘッドにさせたりなどコミカルを超えて無茶苦茶だが、重い雰囲気のメインストーリーとは違った雰囲気でメリハリが効いていて面白い。無茶苦茶といいつつもポイントでは割といい話があったり最後の方は無茶苦茶ながらも感動できるいい話だ。

細かいマイナス点も多いが、それをものともしないプラス要素に溢れた作品

確かに微妙に気になる点はいろいろとある。サブストーリーの会話はほとんど音声がなくテキストのみだったり、バトルは敵から攻撃喰らったときの硬直時間が異様に長くてストレスがたまったり、デスレースみたいな微妙なミニゲームがあったり、メイン張らないモブキャラの顔がいまだにツルツルしててリアルなキムタクと並べると違和感があったりなどなど。でも、マイナス要素が多いからといってイコールクソゲーとはならない。このゲームはそういったマイナス部分ものともしないくらいに素晴らしい部分いい部分が輝いているゲームだからだ。最高のゲームとは減点の多いゲームではなく、減点以上に大きな魅力で溢れているゲームである。