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『絶体絶命都市4Plus -Summer Memories-』の感想・レビュー

大地震に被災した都市から脱出する災害サバイバルアドベンチャー

166本目のゲームレビューです。

評価

中盤までは、〇良ゲーバカゲー

終盤からは、〇バカゲークソゲー

途中までは普通に楽しめていたので、何故こんなに世間で酷評されているのかわかりませんでしたが、終盤に入ったらそれも納得してしまうような作りの粗さが目立ちました。

良い部分もいっぱいあったのでもったいないですね。

『絶体絶命都市4Plus -Summer Memories-』とは

発売日・対応機種

発売日 対応機種
2018年11月22日 PlayStation4
2019年9月26日 Switch
2020年4月7日 PC

どんなゲーム?

大規模な自然災害に被災し、崩壊する都市から脱出する『絶対絶命都市シリーズ』第4作目となる災害サバイバルアドベンチャーゲーム

アイレムが東日本大震災の配慮のため開発を中止したPS3用『絶対絶命都市4』を開発スタッフが独立して設立したグランゼーラがIPを引き継ぎ開発

感想など

4作目の絶対絶命都市

『絶体絶命都市4Plus -Summer Memories-』は、『絶対絶命都市シリーズ』第4作目となるシリーズです。タイトルに「Plus」とついていますが、Plusの付かない無印の『絶体絶命都市4』は、開発中止となっているのでリリースはされていません。

私自身、このシリーズは3作リリースされている過去作は全て未プレイで、今回の4Plusがシリーズ初プレイとなります。しかし、ストーリーの繋がりは(多分)なさそうなので、シリーズ初プレイでも問題はありませんでした。

ただし、世界はシリーズを通して共有しており過去作に登場したキャラクターも何人か登場します。例えば、序盤から活躍する高校教師の比嘉夏海は過去3作全てに登場しているキャラクターだそうです。

シリーズ皆勤の比嘉夏海

なお、本作はシリーズファンからのほうが厳しい意見が多い気がします。むしろ、前作をプレイしていない方が新鮮な気持ちで楽しめるのかもしれませんね。

グラフィックは頑張ってる

絶体絶命都市4Plusのグラフィックは、最高品質というほどの高いクオリティではありませんが、なかなかよくできています。

遊び程度でも3Dゲームのマップ作りやレベルデザインをやったことのある人ならわかるかもしれませんが、倒壊した建築物や崩壊して辺り一面瓦礫の山となったマップというのは、実は、普通の都市のマップを作るよりずっと難しいんですね。

というのも、崩落現場を表現するには瓦礫となって飛び散った破片や小石など小さなオブジェクトを沢山置く必要がありますが、これらを大量に描写させたらゲームのパフォーマンスに深刻な影響を与えるからです。パフォーマンスを保ちつつディティールを細かく表現するには高い技術が必要です。

それに、都市を形成する建物の壁や柱、道路も直線的なデザインから歪めて湾曲させたりするのも大変です。

この点、絶体絶命都市4Plusは、崩れた建物、陥没した道路、焼け落ちた建物、ひしゃげた車、線路から脱線して突き抜けた電車などとても上手に、大災害後の切迫した雰囲気を迫力のある描写で表現をしています。

災害都市を見事に表現したグラフィック

中でも特にリアルだと思ったのは火災後の描写です。

真っ黒に焦げた壁や熱で溶けた金属などは、炎と熱の凄まじさご生々しく伝わってきます。

非常に生々しい火災現場

豊富な選択肢

絶体絶命都市4Plusの特徴として、豊富な選択肢があげられます。

1つの会話の選択肢の多さだけならバルダーズゲート3にも負けません。

多数の選択肢

ただし、どの選択肢を選んでも選択直後のリアクションが多少変化する程度でストーリーの分岐などは、ほぼありません。一応、プレイヤーの行動によって「善行ポイント」「悪行ポイント」が入るといったシステムがありますが、これらのポイントがストーリーに直接的な影響を与えることはありません。

悪いことをすると悪行ポイントがたまる

選択肢が多いというのは、すごくいいことだと思いますが、もっとストーリーに変化をもたらす要素があればよかったと思います。

シリアスとカオスのストーリー

絶体絶命都市4Plusは、ゲーム内に「防災マニュアル」を用意した上で、リアルなグラフィックと環境デザインにより、災害の恐怖とサバイバルの緊張感を体験させるとともに、人間関係や倫理的な選択の重要性をプレイヤーに問いかけるなど、教育的な側面を持つ災害シミュレーションとしての一面もあります。

しかしながら、ゲームの進行に伴って、シリアスなテーマよりも主人公の奇抜な行動や悪ノリなどでバカゲー要素が強くなってきます。

特に中盤以降、プレイヤーの選択に関わらず非現実的でシュールな展開が多くなり、怪しい団体の代表になったり、避難所でただの水を汲んで持っていったら「奇跡の水」を与える人と称えられたりなど意味不明でカオスです。

シュールすぎる展開

さらに終盤は、非常に後味の悪いイベントがあります。このイベントが最悪で、回避したり救済したりする選択肢は存在しません。絶対絶命都市4Plusの評判がここまで良くないのも大体これのせいと言ってもいいくらいです。

エンディングについても複数のルートが存在しするマルチエンディングとなっていますが、全て意味不明でカオスなエンディングばかりとなっています。

終盤はもう何が何だか

序盤から中盤までは、丁寧に作られていてそれなりに楽しくプレイできましたが、ストーリーが進むにつれ、予算の制約なのか、作りに雑さや手抜き感が見られるようになりました。

絶対絶命都市4は一度は開発中止となった経緯を持ち、多くの困難を乗り越えてやっとリリースされたタイトルなのは承知ですが、それでも、もうちょっと上手くやって欲しかったですね。

 

以上

『絶体絶命都市4Plus -Summer Memories-』のレビューでした。

 

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