150本目のゲームレビューです。
評価
89点
〇かなりの良ゲー
いつもの龍が如くで、シリーズファンなら安心して楽しめると思います。
今作は、ストーリーもすごく良かったです。
『龍が如く7外伝 名を消した男』とは
発売日・対応機種
発売日 | 対応機種 |
2023年11月19日 | PlayStation5(4)/Xbox Series(one)/PC |
どんなゲーム?
主人公の交代やまさかのコマンドRPG化でシリーズファンを驚かせながらも非常に高い評価を受けた「龍が如く7」のスピンオフ作品
春日一番が奮闘する「7」のストーリーの裏で起きていた桐生一馬の活躍を描く
今回は、主人公がRPG脳の春日ではないため、従来の格闘アクションによるバトルとなる
感想など
※本レビューはネタバレを含みます
「7」のストーリーの裏側の物語
『龍が如く7外伝 名を消した男』は、長年にわたり龍が如くシリーズの顔であった桐生一馬が再び主役を務める『龍が如く7』の外伝(スピンオフ)作品です。
桐生一馬は、『龍が如く6』で表舞台から去り、「7」では脇役に留まっていましたが、この外伝では、「7」の本編と並行して進む、桐生の側面に焦点を当てた物語が展開されます。
ストーリーは「7」の本編の裏で同時並行で動いていた桐生の物語なので『龍が如く7』はプレイしていたほうがいいと思います。
あとは、桐生が引退した経緯などは、「6」以前をプレイしないと判然としないかもしれませんが、「6」だけプレイしても今回の回想シーン以上の情報は大して得られないと思います。
ようは、桐生一馬は無敵の男であるけども澤村遥や養護施設「アサガオ」の子ども達など深い縁のある人間を人質に取られることが弱点となっており、桐生が生きている限り、彼女らを危険な目にあわせてしまうことから、自身の死亡を偽装して隠居していたんですね。
「7」だけのプレイでも大丈夫だと思いますが、これまでの龍が如くシリーズをプレイしたファンならニヤリとしてしまうようなネタも多いのでの「6」以前もプレイしている方がより楽しめるのかなと思います。
なお、『龍が如く7』は、春日一番が新主人公となって新しく始まるストーリーになるのでシリーズはじめてでも問題はありません。
いつもの龍が如く
『龍が如く7』はバトルがコマンド式RPGになるなどゲームシステムに大きな変化がありましたが、外伝となる本作は「7」より以前の龍が如くシリーズに近く、言うならば「いつもの龍が如く」に回帰したという感じです。
つまり、桐生一馬が、箱庭の繁華街で自由に歩き回り、バトルはド派手なヒートアクションで大暴れ、ミニゲームはゲーセンやキャバクラなどの豊富なスポットで遊び、生真面目な桐生と対照的にギャップのある過激な行動やギャグが悪ノリしすぎて「バカゲー」と言われることもあるが、そこが魅力の龍が如くです。
では、龍が如くシリーズの核となるバトル、ミニゲーム(アクティビティ)、ストーリーについて、本作はどのようなものになっているか個別に述べます。
バトル
「7外伝」のバトルは「7」のコマンド式RPGではなく、「6」以前のバトルシステムであった喧嘩アクションバトルが採用されています。
龍が如くのアクションバトルは1からナンバリングを重ねるごとに進化して良くなってきましたが、『龍が如く0』(2015年)あたりからは、大きな変化はなく、今回もお馴染みのヒートアクションと「0」から採用された「スタイルチェンジ」、「6」から採用された「アルティメットヒートモード」といったシステムが引き続き採用されています。
今作のバトルの新しい要素としては、ワイヤーやドローンといったガジェットを駆使して戦う新スタイル「エージェント」があります。
ガジェットの中でもワイヤーを射出する「蜘蛛」は、強化すると複数の敵を無力化できるので強いです。
鉄砲やら刀やら持ってるザコに囲まれてもすぐに武器を落とせて便利だったので後半はかなり使っていました。
あと、タバコ爆弾のガジェット「蛍」は通常時は使いにくいですが、アルティメットヒートモードの時に使用すれば爆発が早く威力も高いのでまとまったザコを一気に減らすのに使えます。
ただ、正直なところ、最近のシリーズ(極やジャッジシリーズも含む)で追加された「スタイルチェンジ」と「アルティメットヒートモード」は、私は、あまり好きではありません。
まず、スタイルチェンジは、いちいちスタイルを切替えながら戦うのが煩わしく感じます。
何でもできるオールマイティなスタイル1つあれば十分です。
アルティメットヒートモードにしても、使用するゲージがヒートアクションと共有のため、ヒート技を出す機会が減ってしまうのが良くありません。
私は初期の頃のようにヒート技をガンガン出すのが爽快で好きでした。
ヒートゲージは、ヒート技だけのゲージにしてアルティメットヒートモードのゲージはまた別のものにして欲しかったですね。
そして、いい加減に何とかして欲しいのが街での敵エンカウント頻度の多さです。
街中、チンピラだらけでゆっくり街を探索する余裕がなく、写真スポット探しやロッカーキー探しなどはやってられません。
バトルを避けようとしても敵に見つかったらにしつこく追いかけてくるし非常にストレスが溜まります。
「7外伝」で一番悪い部分を上げるとしたら、この敵エンカウントの多さです。
ミニゲーム・アクティビティ
「7外伝」のプレイスポットは、将棋、賭場、ビリヤード、カラオケ、麻雀、キャバクラ、ミニ四駆、ゲーセン、ゴルフ、ダーツなどがあります。
こちらも大体いつものラインナップですが、注目したいのはカラオケです。
「7外伝」で登場するファーストサマーウイカさんが演じる赤目の歌を聞くことができます。
さすがに歌上手いです。
一方、ゲームセンターにあるアーケードゲームのラインナップは、少し物足りなさを感じました。
格闘ゲームが多すぎなので、もう少しバリエーションがあればと良かったと思います。
例えば、「ダイナマイト刑事」や「ゾンビリベンジ」のような横スクロールアクションやベルトスクロールゲームがあれば嬉しかったです。
また、「7外伝」特有のアクティビティとしては闘技場があります。
これは、1vs1や1vs多人数、多人数vs多人数でバトルをするというコンテンツですが、面白いのはチームの仲間を増やし、育成する要素です。
仲間は、過去に龍が如くシリーズとジャッジシリーズに登場したキャラクター達が多数登場し、しかも、操作キャラクターとして操作することも可能です。
ちなみに予約特典もしくはDLCの「レジェンダリーファイターパック」で、真島吾朗、冴島大河、堂島大吾の3人の伝説の極道を仲間にすることができます。
ストーリー
今回のストーリーはとても素晴らしかったです。
まず、赤目や獅子堂といったキャラクター達がとても印象的でした。
赤目は、最初はあまり印象は良くなかったのですが、桐生をとにかく助けてくれるキャラクターでストーリーが進むにつれて好感度も上がっていきました。いままでにないタイプのキャラクターですね。歌上手いし。
獅子堂は、とにかく恰好よかったです。
ネタバレすると彼がラスボスなのですが、存在感があって「3」以降のシリーズでは最もラスボスらしいラスボスだと思いました。
あとは、今作のヒロインとも言える花輪ですが、エンディングで実は桐生が大道寺一派に来る前から関わりがあった人物であったことが判明します(確証はありませんが、CVが同じ人で桐生のタクシードライバー時代の名前を知っていたことなどから正体は「5」の森永であると言われています)。
花輪は、人質に取られた時も「私のことは構わなくていい」とか自分が撃たれそうになっても桐生を処刑できなかったりとか、桐生に対して命を張る行動まで出ることに不思議に思っていましたが、大道寺一派に来る前から桐生に恩義を感じていたんだと考えると合点がいって面白いですね。
そして最後(エピローグ)のビデオを見て桐生が号泣するシーンは本当に感動的でした。
「3」から「6」までの桐生とアサガオの子らとの関わり合いを知っていればいるほど泣けます。
特に印象に残ったのはハルトが書いた絵を見て「4歳ってのはもう字が書けんのか?」などと顔を涙でぐちゃぐちゃにしながら「伝説の極道」でも「堂島の龍」でもなくただの人の親の姿を花輪の前でさらけ出すセリフです。
桐生一馬は本当は人一倍優しいしアサガオの子らとずっと会いたいと思っていたのをずっと強がって隠していたのが溜まっていて、それが瓦解すれば一目はばからず泣き崩れてしまうのは仕方ないですね。
まとめ
『龍が如く8』が発表されて、桐生一馬が再び主人公の1人となるというニュースを聞いた時、正直、「桐生はもういいよー」と思ってしまいました。
しかし、この『龍が如く7外伝 名を消した男』をプレイして、考えが一変しました。
桐生一馬は、まだまだ主人公として活躍することができます。
『龍が如く8』がとても楽しみになりましたね。
以上
『龍が如く7外伝 名を消した男』のレビューでした。
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