149本目のゲームレビューです。
評価
80点
〇良ゲー
1bit(または2bit)の色数で表現されたホラー漫画のようなアートスタイルとチップチューンのサウンドで表現されたホラーな雰囲気は最高です。
ゲーム部分は最初は分かりづらく、取っつきづらさがありますが、慣れてくると面白いです。
人を選ぶ部分のあるゲームだと思いますが、私は気に入りました。
『恐怖の世界』とは
発売日・対応機種
発売日 | 対応機種 |
2023年10月19日 | PlayStation5(4)/Switch/PC |
どんなゲーム?
伊藤潤二(*1)とH・P・ラヴクラフト(*2)から影響を受けた1bitピクセルアートスタイルが特徴のローグライクホラーRPG
198X年、迫りくる破滅を食い止めるためにプレイヤーは、日本の塩川町で起こる数々の怪異に立ち向かう
*1 伊藤潤二
日本のホラー漫画家
代表作は『富江』、『うずまき』など
『うずまき』は、ジャンプ漫画の呪術廻戦でオマージュされたことでも有名
*2 H・P・ラヴクラフト
アメリカのホラー小説家
クトルゥフ神話の創作で知られる
感想など
ローグライクなロールプレイングゲーム
『恐怖の世界』をプレイする上で、まず知っておきたいのは、このゲームのジャンルは一般的なアドベンチャーゲーム(ADV)とは異なることです。
ホラーは一目瞭然として、ぱっと見、会話と選択肢とポイント&クリックだけで進めていくADVに見えるかもしれますが、違います。
このゲームは、プレイヤーに8種類のステータス(STA、REA、STR、DEXなど)があり、武器や防具などを装備し、レベルを上げてパークを取得し、時には魔法を使用して敵と戦うRPGです。
ただし、RPGと言っても昔のウィザードリィや女神転生のようなダンジョンRPGともちょっと違います。
ボードゲームをデジタル化したようなRPGと表現するのが個人的にはしっくりくる気がします。
つまり、ボードゲームのようにランダムイベントが発生するカードを引いたりだとか、テーブルトークRPG(TRPG)のように成否をサイコロで判定するだとかの部分がデジタル化されたビデオゲームといった感じでしょうか。
TRPGのような成否の判定システムなどはディスコエリジウムにもありましたね。
このように『恐怖の世界』は、ホラーADVというジャンルのゲームとは少し違っていますので、そういうのを期待してプレイしてしまうと「思ってたのと違った!」となってしまうので気をつけてください。
ホラー漫画の様な怖さ
『恐怖の世界』をプレイする上で、「どういうゲームなのか」のほかにもう一つ気になる点は「どのくらい怖いのか」というところだと思います。
結論から言うと、怖いことは怖いですが、ホラー苦手な方な私でも何周もプレイできる程度なので、怖すぎるというほどではありません。怖さレベルで言うと10段階中3の『Ghostwire: Tokyo』くらいです。リスペクトしている伊藤潤二先生のホラー漫画が読める人なら問題ないでしょう。
あと、有名な漫画作品で言えば楳図かずお先生の『漂流教室』なんかでもいいです。
実際、『恐怖の世界』は日本のホラー漫画から大きな影響を受けているので怖さもほぼそのままと言っていいでしょう。
ちなみに、本レビュー記事で掲載してるスクリーンショットは怖いのが超苦手な人でも大丈夫そうなやつばかりを載せてますが、実際は、結構ショッキングな描写だらけです。
そして、ジャンプスケア(急に大きい音と一緒にドアップで出て来てビックリさせる演出)については、多くはないですがあります!
私がプレイしている最中に遭遇した限りでは以下の3か所で発生しますので苦手な方は気をつけてください。
1 学校(邪悪なもの)
1つ目は、チュートリアルでもプレイする「身の毛もよだつハサミ女の未解決事件」で「誰もいない廊下を、何か邪悪なものが徘徊している…」と表示された際に遭遇します。
ここで「外の廊下を除く」を選択してから、ドアをクリックして開けると不気味な顔が出て来てビックリさせてきます。
よく見るとドアのガラスのとこにちょっとチラ見えるので気をつけてください。
2 屋敷(お針子さん)
2つ目は、屋敷を調査した時にランダムイベントで発生する「お針子さん」です。
「食器棚を漁る」か「ミシンを調べる」を選択した瞬間に出てきます。
どちらを選んでも出てくる時は出てくるようです。
3 学校(招かざる客)
3つ目は、学校を調査した時にランダムイベントで発生する「招かざる客」です。
ゆっくりとこちらに来て窓際でドアップで不気味な顔を出してきます。
ほかにもゲームをしばらく放置(AFK、PC版ならウィンドウ最小化やAlt+Tabなど)させてから復帰するとドドーンという音とともに不気味な隣人が一瞬表示されるジャンプスケアがありますが、こちらは「オプション → その他 → 不気味な隣人」にチェックが入っていなければ出てきません。
ただし、不気味な隣人との遭遇は実績「もう一人の隣人に会う」になっていますので、当該オプションは実績解除してからオフにしましょう。
ローグライク要素で繰り返しプレイ
『恐怖の世界』は、1ゲーム中に短編ストーリーの謎を4つか5つクリアして鍵を入手し、最後に灯台に昇って破滅を止めれば、無事1周終了となります。
1周は大体60分くらいです。短編ストーリーは、今のところ、21(か22)話あり、各話のエンディングは1~4つあります。
エンディングへいたる道のりはプレイヤーの行動で決まりますが、調査イベントや初期に所持している魔法や仲間などがプレイする度に違うので、ここがローグライクたる所以です。
基本的には、すべてのストーリーを体験すれば満足できると思いますが、『恐怖の世界』をゲームとして遊ぶのならば実績の解除や図鑑埋めといったコンテンツが楽しめます。
特に実績の解除はキャラクターや施設のアンロックがあるので積極的にやりたいですね。
中でも私がこれはやっておいたほうがいいと思うオススメ実績は以下の実績です。
【オニキスの首飾り】
5つ呪いにかかると実績解除されます。
プレイアブルキャラの彩伽がアンロックされて使えるようになります。
彩伽は持っている呪いの数に応じて能力が強化されるというパークを覚えることができてかなり強いキャラです。
普通にプレイしていてもアンロックできますが、実績30個達成でアンロックされる魔女の木(いい効果を受ける代わりに呪いを受ける)という施設があれば楽です。
【不幸な事故】
野球のバットを2本類所持すると解除される実績です。
1本目のバットは、ハサミ女事件の時に真ん中のロッカーにあります。
2本目は、アパートの調査でランダムに出現する仮面のストーカーを倒すと入手できます。
この実績解除でプレイアブルキャラの由美子をアンロックできます。
性能は普通ですが、やはりプレイアブルキャラは増やしたいですね。
また、彼女で1周クリアするだけで旧き神エー=ザルのアンロックもできます。
【第三の目】
まず、出歯亀の実績(「奇異なる村の狂気渦巻く奇祭」で宿屋の掛け軸を調べる)を解除して義眼をアンロックし、オカルトショップなどで義眼を入手、装着して図書館で第三の目の呪文を取得して使用すると実績解除です。
面倒くさいですが、これで旧き神のユゴテグがアンロックされます。
初期の4体の旧き神はいまいち面白くない制約ですが、こいつは「命令に従わなければ神罰が下る」というちょっと面白い制約になります。
【見習い神官】
学校や屋敷を調査した時にたまに出る呪われた場所のイベントの際にアイテム枠に聖なる蝋燭を所持していて浄化するのを2回できれば実績解除です。
アイテムの聖なる蠟燭は調査イベントで入手するか実績20個達成でアンロックされるオカルトショップで購入できます。
実績達成でアンロックされるのは調査ポイントのモニュメントです。
体力を捧げる代わりに少しだけ破滅値を下げてくれる貴重な効果を持っています。
【新入り司書】
1回のプレイで3冊の本を捨てる実績です。
普通にプレイしてたら本を捨てるとかはなかなかしないので狙ってやる必要があります。
しかし、本の入手は運なので実績解除されるまでは、本を入手したらとりあえず捨てていくといいでしょう。
アンロックは夢想家のバックストーリーです。
バックストーリーは正直デメリットしかないので「恐怖の世界(デメリットなしのバックストーリー)」で十分ですが、選択肢が少ないのも寂しいので…。
ちなみに、夢想家のバックストーリーで1周クリアするとまた別のバックストーリーがアンロックされます。
デメリットの特性は、旧き神がいるんだから、バックストーリーはデメリットに見合うくらいのメリットがあっても良かった気がするかなぁ…。
【塩川の歴史Ⅵ】
実績50個達成の実績ですが、調査ポイントの歴史部が追加されます。
歴史部は、破滅度と引き換えにパークやアイテムが買える強力な効果の施設ですが、4回購入するとちょっぴりえっちなシーンのバッドエンドを見ることができます。
ついでにプレイアブルキャラクターの若松俊明もアンロックできますのでがんばって実績を解除しましょう。
スクリーンショット
最後に撮りためたスクリーンショット(怖くないやつ)を紹介します。
以上
『恐怖の世界』のレビューでした。
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