132本目のゲームレビューです。
評価
78点
〇良ゲー
お粗末な日本語訳のローカライズは気になりますが、操作性の良いスピード感のあるアクションはロックマンXとほぼ同じで面白さを比べても遜色はほとんどないと言ってもいいくらいです
『30XX』とは
発売日・対応機種
発売日 | 対応機種 |
2023年8月10日 | PC(Steam)/Switch(海外版のみ) |
どんなゲーム?
アメリカのインディーゲームスタジオであるBatterystaple Gamesによって開発されたロックマンX(またはロックマンゼロ)シリーズから大きな影響・インスピレーションを受けたロックマンX風のローグライトアクションシューティング
前作「20XX」の主人公であるニナとエースが目覚めた1000年後の世界で悪の”Architect”エレノアと8体のガーディアンが率いるロボット軍団と戦う
プレイ動画
感想など
ロックマンXオマージュのゲーム
『30XX』の大きな特徴は、上のプレイ動画を見ていただければお分かりのとおり、そのドット絵のビジュアルやキャラクターのアクション、さらに音楽にいたるまで「ロックマンX」にかなり近い…というかソックリなことでしょう。
操作するキャラクターのニナの顔こそエックスとは違えど、バスターを撃つときの構え方や走り方のポーズはそのまんまロックマンといった感じです。
アクションもロックマンXでお馴染みの壁蹴り、ダッシュにタメ撃ちがありますし、ロックマンゼロにソックリなほうのキャラクターのエースはやはりゼロのようにビームサーベルをぶん回します。
ゲームの効果音や音楽もそのままのものは使っていませんが、かなり近くてそれっぽい感じの音となっています。
さらに、ボスが8体いて倒すとそのボス由来の武器を入手できる(取らないで別の報酬を選ぶことも可能)というところもロックマンシリーズと同じですね。
ボスのデザインもロックマンXからインスピレーションを受けた「いかにも」な感じになっていますが、ネーミングセンスだけはちょっと違うかもしれないです。「許し(英語名だとAbsolution)」ってネーミングはどうかと…(^_^;)
ちなみにこちらのボス達を倒した時の演出もロックマンXそのまんまだったりします。
これだけソックリである場合、「オマージュ」ではなく「ただのパクリ」というネガティブなとらえ方をしてしまうゲームファンもいるかもしれませんが、少なくとも私の場合、このゲームは、ロックマンシリーズに対する強い拘りを感じる程の高い完成度から、ただのパクリではなくロックマンXに対するリスペクトや愛を感じられるゲームであると思いました。
ローグライクな通常モード
『30XX』の通常モードは、ローグライクスタイルで、まさに「ロックマンXがデッドセルズみたいな2Dローグライトアクションになったら面白そう」を体現したようなゲームモードです。
マップは8ボスステージとラスト2ステージで全部で10面ありますが、ローグライクなのでマップの順番や構造、取得するアイテムなどが毎回変化して何回も繰り返し遊べるようなものになっています。
そしてローグライクなので1回でもティウンティウンしてしまうとそれまでに取得したアイテムや強化はなくなり1面から再スタートです。つまりゲームをクリアするためには1回もティウンティウンせずに全10面をクリアしなくてはなりません。結構厳しいですね。
しかし、このためか本家ロックマンシリーズにあるような1発で終わる即死トラップや高威力の攻撃は控えめです。トゲに刺さっても少しのダメージを受けるだけで済むし、穴に落ちてもダメージを受けて元の足場に戻されるだけです。威力の高そうなボスの攻撃をくらってもそこまでHPが減らされることもありません。
また、出発地点のHQ本部で恒久的な強化を購入することで次回からのプレイを少しだけ楽にしていくことも可能です。
あと、クリアする上ではどれだけ強力な強化アイテム「オーグメント」を取得できるかにかかっています。
オーグメントは、キャラクターのHPや攻撃力など能力を上げるオーグメントのほかにオプションのようについてきて攻撃をサポートしてくれるリプロと言われるオーグメント、頭・体・腕・足の部位に取り付けるコアオーグメントがあります。
強力な効果を持ったものが多いですが、中でも私がこれがあるとないとで全然違うと思ったのはコアオーグメントで1秒間自由に飛べるようになる足パーツですね。ジャンプアクションがかなり楽になります。足はほかにも大ジャンプや2段ジャンプもあるのでこちらも悪くないですけどね。
また、HPアップや攻撃力アップなどシンプルに強いオーグメントを積み重ねていくことも大切です。こちらはボス戦や中ボス戦の前にランダムで出現する店にランダムで置いてあることが多いのでお金となるネジを無駄遣いせずに十分に確保していくことが重要です。
ステージは後半になるほどザコ敵もボスも強く、ギミックもいやらしくなりますが、強化をしっかりしていけば、むしろ後半の方が楽になったりするかもしれませんよ。
このようにコツさえ掴んでしまえば、意外にサクサクと次へ次へと進んで行ける時もあるので、通常モードは、難しくても何回もチャレンジしてしまうような中毒性があるように思いました。
ロックマンライクなメガモード
『30XX』には上記で述べたローグライクな「通常モード」のほかに「メガモード」というモードがあります。
「メガモードって何?」と思うかもしれませんが、ロックマンの名称は海外(北米版)においては「メガマン」という名称なのはご存知でしょうか。つまり、メガモードとは「ロックマンモード」というわけです。
メガモードではローグライクな通常モードと違い、ミスしてやられてしまってもこれまでに取ったアイテムやクリアしたステージの記録は失われません。
最初に8体いるボスのステージを自由に選択して攻略していくことが可能となっていて、よりロックマンに近いステージクリア制のゲームとなります。
ロックマンは好きだけどローグライクは苦手という人にはピッタリのゲームモードですね。
ただし、敵にやられるなどしてティウンティウンした場合、ロックマンのように残機があればステージの途中とかボス前から再開という仕様は無く、ステージ選択エリアまで戻されてしまいます。つまり、ロックマンでいえば、常に残機0の状態でゲームをプレイするということですね。
頑張ってボスまで到達してもやられてしまったらステージの最初からなのは結構しんどいです。とはいえ、すべて失って最初からになる通常モードに比べれば随分と易しいほうでしょう。
レベルエディタでオリジナルのステージを作れる
『30XX』にはレベルエディタ機能があり、ユーザーがオリジナルのステージを作って、他のユーザーにプレイしてもらうことが可能です。
面白いのは、ステージ全体ではなく、「チャンク」と呼ばれるステージのつなぎ合わせ部分の1ピースだけを作ることもできて、ユーザーメイドチャンクを混ぜた30XXの通常モードをプレイする「コミュニティラン」というモードがあることです。
ユーザーが作ったマップなので、いままでのマップのパターンに飽きてきた場合などは、また新鮮な感覚でプレイできるでしょう。
「コミュニティラン」には開発グループが確認した質の高いユーザーマップだけを集めたモードと確認してなくて何でもいいから寄せ集めたモードの2種類があります。前者は量より質で後者は質より量といった感じですね。
自分が作成する場合はエディタを使用して作りますが、絵を書くように簡単に作れます。マウスの左クリックで線を引くようにドラッグすれば地形タイルが引けます。敵キャラやギミックもスタンプを押すようにポンポンと配置するだけです。範囲を指定してコピーアンドペーストなどもできて操作性も良いです。
ただし、配置できるタイルや敵、ギミックの量はちょっと少ないのでマリオメーカーのようにオリジナリティあふれるステージを作るのはちょっと難しいかもしれませんね。
気になった点
『30XX』で気になった点は、ローカライズにおける日本語の翻訳精度の低さです。
いかにも機械翻訳通しただけといった感じで意味はギリギリ通じるもののどこかおかしいし感情表現もほとんどないのでキャラクターのイメージや雰囲気はぶち壊しです。
一部のアイテムなどは日本語による効果の説明が意味不明で分からない場合もあります。
英語力がある人なら、言語は日本語にせずむしろ英語でプレイしたほうが快適かもしれませんね。
以上
『30XX』のレビューでした。
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