94本目のゲームレビューです。
評価
81点
〇良ゲー
全体的によく出来ていて十分に満足できるレベルのゲームでした。
『FORSPOKEN(フォースポークン)』はどんなゲーム?
スクウェア・エニックスの『ファイナルファンタジーXV』に携わったスタッフらが中心となって開発したオープンワールドアクションRPG
ニューヨークに住む主人公のフレイは、ある日、異世界の「アーシア」へと飛ばされてしまい、意志を持つ魔法の腕輪「カフ」を身に着けニューヨークへ戻る旅を始める
感想など
美麗なグラフィックと爆速ロード
フォースポークンのグラフィックは『ファイナルファンタジーXV』にも使用されたゲームエンジンであるLuminous Engineが使用されいて、異世界アーシアの自然がとても美麗に表現されています。
『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』や『Horizon Forbidden West』など現時点で最高レベルの映像表現を持つゲームには1歩及びませんが、それでもかなり高い品質のグラフィックであると思いました。
そして、これだけの映像を実現しながらもロード時間がほとんどないことに驚きです。
タイトル画面からコンティニューを押してゲームを開始する時のロード時間などもほとんどなく、ストレスを感じることなくゲームを遊べるのはすごく良かったです。
ロードの早さは本当にすこい
— エビマヨ (@nahco3ebimayo) 2023年1月25日
この距離のファストトラベルでも一瞬
ルミナスエンジン凄い
#PS5Share, #FORSPOKEN pic.twitter.com/3JrSZqqHBO
海外脚本家の異世界ものストーリー
フォースポークンの脚本は海外の脚本家を起用しており、ストーリーは、ニューヨークから異世界に飛ばされて冒険をするという、いわゆる「異世界もの」のお話になります。
異世界ものというと、「なろう系」といわれるライトノベルやそれを原作とした漫画・アニメで沢山ありますが、アニメではなくフォトリアルな世界で海外を舞台としてやるのはなかなか面白いと思いました。
メインのシナリオは最初からしっかりと構成されていて、途中でだれることなくお話が進んで行くので最後まで楽しむことができました。特に最後の方のアーシアに起こった真実が語られラスボスに挑むまでの展開は良かったと思います(ちょっとイベント長すぎかなとも感じましたが)。
ただし、ストーリーを見せすぎようとする分、ゲームが1本道になってしまった感じが強くなってしまいました。
フォースポークンはお話らしいお話のあるサイドクエストがほとんどありません(私の知る限り1つだけ)。そのためメインのストーリーの目的地をひたすら走って行って進めるだけになりがちです。せっかくタンタという4人の魔女たちが標的として挙げられているのだから、これを好きな順番で攻略していいよとか自由度があれば良かったかなと思います。
美人だけど口の悪い主人公
主人公のフレイは、エラ・バリンスカという女優がモデルとなって演じていて外見はクールで美人なのですが、性格は荒く、常に苛立った感じで言葉遣いが非常に汚いので人を選ぶなと思いました。
正直、私もフレイの言葉遣いの悪さはあまり好きになれず、感情移入ができませんでした。なんで、わざわざこんなひどいキャラ設定にしてしまったんですかね。
バトルはいくつか問題点あり
バトルについては決して悪い出来ではないのですが、少し長めに批評します。というのも、このゲームはオープンワールドに広がる多数あるチャレンジ要素の多くが「敵を殲滅せよ」などバトルを行うものが大半でゲームにおいて高いウェイトを占めるからです。
フォースポークンのバトルは魔法シューティングバトルと近接アクションバトルの両面がありますが、それぞれ問題点があると思った部分をあげていきます。
・シューティングバトルの問題点
魔弾などを使用した射撃がメインのシューティングバトルの問題点は、敵の配置や行動パターンがシューター向けのものになっていないことです。
TPS(サードパーソンシューター)やFPSといった3D空間でのシューターは、プレイしてる人は意識しないのかもしれませんが、敵はあえてこちらが射撃しやすい距離と方向から戦闘が行われるようにレベルデザインされるのが原則です。基本的に敵が360度取り囲むような状況はあまり作らず、できるだけ敵が正面に集中するように配置されます。そうすることによってプレイヤーは正面の敵だけよく狙って撃つようなシューターとして楽しむことができるのです。
ところがフォースポークンの敵キャラは猪のように突っ込んできて接近する敵ばかりですぐに周りが敵だらけという状況になります。3D空間のシューターにおいて敵が360度周りにいる状況と言うのは、エイムのために視点を大きく動かさなければならないのでよろしくありません。特にフォースポークンのロックオンは敵を画面中央付近まで捉えないとロックオンできないという仕様だったので横や後ろに敵がいるという状況は非常に面倒でした。
結局、パルクールで逃げ回りながら距離を取って魔弾を撃ち込んで行くという面白みのないバトルになりがちです。
・近接アクションバトルの問題点
近接アクションバトルの問題点は、ズバリ序盤は近接攻撃がないことです。□ボタンや△ボタンで蹴りなどの近接攻撃があれば良かったと思うんですけどね。
もう一つの問題点はデビルメイクライやゴッド・オブ・ウォーのようなコンボがほとんどできないことです。
一応、終盤になればいろいろできるようになるのですが、各魔法アクションを使えるようになるのが遅いというのも問題ですね。
中盤までにデビルメイクライのような空中コンボがポンポンできるようなゲームだったら評価は全然変わったかなと思います
・支援魔法の問題点
バトルで使う魔法にはL2ボタンで発動する支援魔法があるのですが、クールダウン法式なのに別の魔法に変える際はL1ボタンで変更メニューを開いて切り替えて使うという操作方法が問題です。
クールダウン方式なのでチャージ中は別の支援魔法を使い回したいのですが、その度にいちいち変更メニューを開く操作がものすごく面倒です。一応設定で自動切換えもあるのですが、毒でもないのに毒消しの魔法とかだしたりまったく使い物になりません。
支援魔法はゴッド・オブ・ウォーのルーンアタックなどのようにL1ボタン+ボタンで発動できるようにすればよかったと思います。
ラチェット&クランクのガラメカのような弾数方式のものならメニュー選択して切り替える方式でもいいんですけどね。
最後に
フォースポークンの発売後のレビューはゲーム情報サイトなどをはじめとして、何故かあまり良くないようです。
理由として考えられるのは、AAAタイトルの場合、『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』といった超ビッグタイトルと相対評価されてしまい「普通に面白い」では許されない、80点以下は全部0点といった厳しい目で見る傾向のレビュワーが多いのかなと推察します。
ですが、個人的にこのゲームは、0点なんてことはもちろんなく、ストーリーもアクションも楽しめたので十分に満足できるゲームでした。
以上
『FORSPOKEN(フォースポークン)』のレビューでした。
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