99本目のゲームレビューです。
評価
90点
〇かなりの良ゲー
キャラクターやストーリーがとてもいい
ゲームもやり込み要素が豊富でボリューム満点です
『トラブルシューター:捨てられた子供たち』とは
発売日・対応機種
●2020年4月23日 PC(Steam)
どんなゲーム?
XCOMシリーズの影響を大きく受けたターン制ストラテジーSRPGゲーム。
ビジュアルはJRPGのようですが、開発は韓国製でゲーム内テキストは日本語ですが戦闘時のパートボイスなどは韓国語で喋ります。
感想など
XCOMの影響を受けたSRPG
『トラブルシューター:捨てられた子供たち』(以下「トラブルシューター」)は、海外で人気のターン制ストラテジーゲームであるXCOMシリーズ(※)の影響を大きく受けたゲームです。
※XCOMシリーズ
地球へ進行してきたエイリアンを専門のエリート部隊を率いて撃退する北米産のターン制ストラテジーSRPGゲーム
1990年代に「X-COM」シリーズとして有名だったシリーズが2012年にリメイクされて「XCOM」としてパブリッシャーの2K Gamesから発売されて人気となりました
ほかにはファイナルファンタジータクティクス(FFT)の影響を受けているともいわれています。
ようはファイアーエムブレム(FE)やスパロボのような一般的なSRPGとも言えますが、特徴としては以下のような点があります。
・ターンはFEやスパロボのように自軍と敵軍まとめたフェーズ単位ではなく、タクティクスオウガやFFTのようなユニット単位
・味方が敵に倒されてもロストしない
・マップは広めだが、「視界」の概念があり敵を視認するためあちこち歩き回る必要がある(FEの索敵マップに近い)
・同じマップを何回もプレイしてレベルを上げたり、レアドロップ品目的のトレハンをしたりできる
COOLなキャラクターたちと練り込まれたシナリオ
トラブルシューターでまず目を引くのがキャラクターのビジュアルだと思います。とにかくスタイリッシュでカッコイイですね。開発は韓国のゲームスタッフ達ですが日本のゲームにあるようなビジュアルです。
XCOMはいかにも洋ゲーにありがちなムキムキマッチョな兵士でしたから、キャラクターについてはかなり日本人好みになっていると思います。
ただし、イラストの方はかっこいいのですが、ゲーム内で動く3Dモデルのほうはなんかちょっとイラストと印象が違うのでもうちょっとがんばって欲しかったですね
また、キャラクター達はビジュアルが良いだけでなく性格もよくて好感の持てるキャラばかりです。
主人公のアルバスは未熟なところがありながらもお人好しで真面目な性格だし、シオンはコミュ力が高くアルバスを支えてくれる頼りになる相棒だし、その他の仲間も魅力的なキャラクターでいっぱいです。
また、味方側だけでなく敵側までもその設定や過去の話まで深く掘り下げていて渋い漢って感じのキャラが多くて良かったです。特に中盤以降に戦う白虎派の幹部たちなどは、キャラがよく立っていて個性的でした(その割に幹部もボスもモブ顔なのがちょっと残念でしたが…)。
世界観や設定が細かく作られていて、ストーリーの話はとても練り込まれています。
ただし、話を深く掘りすぎてしまっているために本編のシナリオを全てクリア(6章まで)しても話は一段落して完結しますが、全ての問題が解決するわけではなく不明な部分も沢山残ります。
ここら辺はDLCやその他の展開で明らかにしていくのでしょうか。
やり込みがいのあるキャラビルド
トラブルシューターのシステムはとても盛り沢山で複雑なものも多い(詳しくは後述)のですが、中でもキャラクターの「特性」というスキルを組み合わせたキャラビルドは繁雑ながらもこのゲームの根幹ともいえるシステムでとても奥が深く研究のやりがいがあり面白いものです。
「特性」とは「敵の攻撃にカウンターする」とか「命中率が10上がる」など、ようするに装備できるパッシブスキルです。トラブルシューターでは1人のキャラに大量の特性を装着することができます。
まず、特製の種類が基本特性、補助特性、攻撃特性、防御特性、アビリティ特性の5種類あり、それぞれ3~7個くらいを各特性ポイントに収まる範囲でセットできます。
さらに、特定の特性の組み合わせでセット効果のある追加特性というものまであります。
1人にセットできる特性がこれだけ大量にあるのに、これを8人分とか9人分組み立てるのは相当時間もかかるし大変ですが、組み合わせ次第で、ずっと自分のターンを回し続けるビルドや敵からほとんどダメージを受けないビルドなどで無双できて非常に面白いです。
具沢山のラーメン
ゲームレビューでメシに例えるのは、書いてる本人以外に意味が分からない場合が多く禁じ手としているのですが、それでもこのゲームは「具沢山のラーメン」と表現したいです。
とにかく、いろんなゲームシステム(=具)がこれでもかというくらい詰め込まれています。
上記のキャラビルドのシステムだけでも十分にやり込み要素があるのですが、ほかにも、装備品クラフト、装備品ハント、モンスター捕獲育成、ドローン作成育成、などなど盛り沢山です。
具沢山のラーメンは、一見豪華で良さそうに見えますが、メインの麺やスープ(このゲームでいうならシミュレーションバトルとストーリー)にたどり着く前にお腹いっぱいになってしまったり、逆に味を邪魔してしまったりすることなどもあります。
昔、私は行列のできる某ラーメンチェーン店で大量のもやしと野菜が乗せられたラーメンを出されて「ラーメンと言うよりスープに浸った野菜炒めを食べさせられている」と首を傾げた思い出があります。
このゲームの場合、自分はモンスター捕獲やドローン作成などの具はほとんど食べずに残してしまいました。
しかし、モンスターやドローンなどはやらなくてもいいけど、やり込めば面白そうなシステムではありましたが、「これいる????」というような豚骨ラーメンのキクラゲのような具(=ゲームシステム)もいくつかありました。
例えば、装備品の「鑑定」です。戦闘で取得した装備品は、拠点に戻ったらまず鑑定屋に頼んで鑑定してもらう必要があります。一括でできるので大した手間ではないといえば大した手間ではないのですが、毎回、戦闘後にいちいちやらされると面倒になってきますね。
他にはキャラに設定されている「意欲」というステータスもあります。
戦闘に出ると意欲が下がって0になると出撃がしばらくできないというシステムのようなのですが、拠点にいるとリアルタイムに意欲が回復していきほとんど0(というか半分以下)になることがないので意味がありません。
そもそもこちらのシステムは、「特定のキャラばかり使用し続けないでベンチにいるキャラも回してね」という目的であればいいと思うのですが、そもそもこのゲームはベンチ入りするほどキャラが溢れることはありません。
不要な具はまだまだある(異能石の抽出とか…)のですが全部書くとさすがに長文になりすぎるのでこれくらいにしておきます。
そして、ラーメンの具のもやしとキクラゲが好きな人申し訳ありませんでした。
最後に
トラブルシューターには現在「白ライオンと黒魔女」(無料)と「真紅のカラス」(有料)の2つの追加エピソードも出ています。
トラブルシューター本編だけでも圧倒的なボリュームのあるゲームでSRPGが好きな人ならお勧めできるゲームです。
値段もお手頃でセールで安売りもよくしているので、ガッツリとシミュレーションを遊びたい人はプレイしてみてはいかがでしょうか。
以上
『トラブルシューター:捨てられた子供たち』のレビューでした。
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