140本目のゲームレビューです。
評価
〇良ゲー
価格のわりにボリュームは少なめですが、ストーリーの内容はとても素晴らしいです。
『嘘つき姫と盲目王子』とは
発売日・対応機種
| 発売日 | 対応機種 |
| 2018年5月31日 | PlayStation4/PlayStation Vita/Switch |
| 2020年5月29日 | Android/iOS |
どんなゲーム？
姫に変身することができる狼を操作し、盲目の王子を連れてステージを進んで行く日本一ソフトウェアの発売するアクションパズルアドベンチャー
ストーリー
ある森に美しい歌声を持つ狼の化け物がいました。
小国の王子は、毎晩、小高い岩の上で歌う狼の声に惹きつけられ、歌っているのが化け物とは知らずに岩の下から拍手を送っていました。
最初は王子を食べてしまおうと考えていた狼も拍手をくれる王子に悪い気はせず、いつしか食べる気はなくなっていました。
ある夜、いつものように狼が歌っていると王子の拍手が聞こえてきません。
狼が不思議に思い足元を除くと声の主を一目見ようと王子が岩を登ってきているのでした。
「王子に化け物の姿を見られたら歌を聞きに来なくなってしまう」
そう思った狼はとっさに王子の目を覆うとしましたが、大きな爪のついた狼の手は王子の目を切り裂いてしまいます。
盲目となった王子は、王族に忌み嫌われて城に幽閉されてしまいました。
狼は、王子を助けるため王子に自分が狼であることを隠してこう提案します。
「わたしは隣国の姫なの。森の魔女のところにいきましょう。きっとその目を治してもらえるわ」
感想など
化け物の姫が王子を助ける物語
『嘘つき姫と盲目王子』のストーリーは、前項に書いたように狼の化け物が姫の姿となり、王子の目を治してもらうために一緒に森の魔女に会いに行くというお話です。
大きな力を持った怪物が姫や少女を助けるお話というのはよくある設定ですが、逆に姫が王子を助けるというというのは一風変わった設定だと思いました。
ストーリーは最初から最後までとても良いお話でエンディングもグッと来てしまいました。
2023年3月に発売された『メグとばけもの』もそうですが、こういう強くて異形の怪物がかよわい少年（少女）を守りながら一緒に旅をして、次第に心を通わしていくというお話はわかっていても感動的になるのがちょっとズルイですね。
あと、絵本風のビジュアルやナレーション、音楽が物語のより感傷的で切ない雰囲気を演出しててとても良いと思いました。
難易度は低めのパズル
『嘘つき姫と盲目王子』のゲーム部分は、狼が化け物と姫の2つの姿を使って目の見えない王子の手を引きながら各ステージのゴール地点を目指すアクションパズルです。
狼は姫の姿の時は王子の手を繋いで付添って歩くことができますが、王子と同じく非力な人間の姿なので森の魔物に接触するとやられてしまいます。
化け物の姿に戻れば基本的に無敵（奈落は無理）で行く手を妨害する魔物を薙ぎ払って倒したり、道を遮る障害物を破壊して先に進むことが可能です。しかし、化け物の姿では、王子と手を繋いで導くことはできず、狭い道に入れないなどあるため2つの姿を状況に応じて切り替えながら進んで行くことになります。
また、物語が進めば王子に物を持たせたり、指定した方向に歩かせたりなど支持を出すことができるようになります。
王子に指示を出すことによって踏んだり物を置いたりするスイッチを起動させたりなどパズルを解くためのギミックを作動させることができます。
パズルは基本的に難しくなく、サクサクと進んで行くことが可能です。
収集要素に拘らずにゴールを目指すだけならば詰まることはほとんどないので物語を十分に楽しむことができます。
ボリュームの割にコスパは高め
『嘘つき姫と盲目王子』の価格は割引なしの低下で4378円（税込）とゲームのボリュームの割にやや高めです。
スマホアプリ（Android/iOS）版は1960円なので、こちらの方がちょっぴりお得かもしれません（スマホゲームとしては、やはり少し高い気がしますが…）。
今のところコスパがいいのは、PlayStation Plusのゲームカタログで2023年8月に追加されています。
サブスクリプションとして提供されているうちはPlayStation Networkから自由にダウンロードして遊ぶことができますので、同サービスに加入している人は、狼と王子の感動的な物語を体験してみてはいかがでしょうか。
以上
『嘘つき姫と盲目王子』のレビューでした。
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