146本目のゲームレビューです。
評価
94点
〇神ゲー
前作未プレイでも原作知らなくても素晴しい体験のできるゲームです
PS5持ってるなら、ぜひともプレイしたほうがいいゲームと言ってもいいでしょう
『Marvel's Spider-Man 2(スパイダーマン2)』とは
発売日・対応機種
発売日 | 対応機種 |
2023年10月20日 | PlayStation5 |
どんなゲーム?
マーベルコミックのアメコミヒーローでも特に人気の高いスパイダーマンを扱ったアクションアドベンチャーゲーム
ラチェット&クランク(ラチェクラ)シリーズで有名なインソムニアックゲームズが開発しソニー(SIE)から発売されるPlayStationファーストパーティーのタイトル
感想など
※本レビューはネタバレを含みます
進化したグラフィック
スパイダーマン2は2018年にPS4で発売された「Marvel's Spider-Man(スパイダーマン)」、2020年にPS4とPS5で発売された「Marvel's Spider-Man: Miles Morales(スパイダーマン マイルズ・モラレス)」の続編となる作品ですが、前2作よりグラフィック・ゲームシステムなどいたるところでグレードアップされています。
既に1作目のスパイダーマンの時点でグラフィックもゲームシステムも洗練された完成度の高いもので次作のマイルズ・モラレスでも大きな変化はなかったことから、これ以上大幅な進化をする余地はないのだろうと思っていたので正直驚きました。
中でも一目見てわかるのがグラフィツクの向上です。
スペックの低いPS4については対応しないことに決めたことでPS5の性能を最大限にフル活用することに注力できるようになったことが大きいと思います。
特にレイトレーシングによってあらゆるモデル、テクスチャの質感などがより一層精密に表現されるようになったことで街の景観が圧倒的リアルに感じられるようになりました。
グラフィックが向上したことで一段と楽しくなったのがフォトモードです。
適当にパシャリと撮るだけでも映画の1シーンやCDジャケットのイラストのようにいい感じの絵になってしまいます。
イベントシーンやフィニッシュムーブを決めたときのカメラワークも素晴らしいのでついつい撮りまくってしまいました。
さらに、マップも前作よりさらに広くなっていてビルだらけの都会な場所だけでなく、素朴な一軒家の並ぶ郊外や公園のように自然の多い場所も増えたので散歩してるだけでも楽しい街になりました。
進化した移動手段
スパイダーマン2では前作からの大きめの変化として移動手段に前作からあるウェブ・スイングに加えて新たにウェブ・ウィングができるようになりました。
ウィングはいわばムササビ飛行で高所や海上なスイングで移動しづらい場所でも自由に気持ち良く飛べることがメリットです。
ウィングは使いやすい移動手段ですが高層ビルが立ち並ぶような場所などはスイングのほうが移動しやすい時もあるのでスイングにもちゃんと使い道があります。
私の場合、ムササビ飛行はジャストコーズやセインツロウでもある移動方法だし、せっかくスパイダーマンやるならスイングで移動したいなあと思ってたので海とか公園の上の開いた場所はウィングで建物が十分に建ってる場所ではスイングの移動が多めという感じでした。
あと、移動といえば驚異的なのがファストトラベルです。
離れたところでもロードがなく一瞬で指定した地点までワープします。マップ画面の地図が拡大していってシームレスに3人称視点に切り替わる演出もすごいです。
そもそもスイングやウィングでの移動が楽しいゲームなのでファストトラベルはそんなに使わないかなと思ってましたが(前作までのファストトラベルは全然使わなかった)ここまで便利というかお手軽になると使いますね。
アクティビティを一気に回収したい時などは特にに便利です。
パリィもできるようになったバトル
戦闘については基本的には前2作と同じような感じですが、大きな変化としてL1ボタンで発動するようになったパリィがあります。
前2作は防御手段はドッジが中心でしたが今作ではこのパリィが加わったことでドッジでは避けれない攻撃(黄色くなる攻撃)をしてくる敵もおり、また、パリィができずにドッジで避ける攻撃(青くなる攻撃)もあるのでジャンケンっぽい駆け引きも出てくるようになりました。
パリィはそんなにタイミング難しくないのですが、たまにタイミング合ってるように見えても取れてない時があったり、パリィ取れてるのか取れてないのかリアクションや効果音がわかりにくいところがあるのが気になりました。
キャラゲーとしてのスパイダーマン
まず、最初に言っておくとスパイダーマン2は原作や映画を知らなくても楽しめる素晴しいゲームであることに変わりはありません。
しかし、登場するキャラクターやヴィランについては、スパイダーマンファンなら知っている前提で話が進められることが多くあります。
そのため、原作や映画の登場キャラクターやシナリオなどをにわかでもいいので知識をつけておくとより一層楽しめる部分がある気がします。
例えば、ゲームのオープニングでいきなり戦うことになるサンドマンですが、スパイダーマンファンの間なら有名なヴィランらしいです(映画にも出た)。
アメリカ国内での知名度を日本のそれでいうならウルトラ怪獣のジャミラくらいの知名度でしょうか。ジャミラなら結構知ってる人いるよね…?
でも、サンドマンを知らない人からすれば「何コイツ?!自然系スナスナの実でも食べたの?」というふうになるでしょう。しかし、コイツがなんで砂になるのとか、こいつとスパイダーマンにどんな戦いがあったのかなどは特に説明はありません。ジャミラが元々人間で異星で遭難して干からびて何故か巨大化して怪獣になったのを日本人は皆当然知っているようにアメリカ人はサンドマンがなぜ砂になるようになったか知っているのでいちいち説明する必要がないのです。
次に中盤で大暴れするヴィランのリザードです。
このリザードもスパイダーマンのヴィランとしてはそこそこ有名らしいです。やはりアメリカ国内での知名度を日本のそれでいうならウルトラ怪獣のダダくらいの知名度でしょうか。
こいつもコナーズ博士として初登場した時にリザードとして昔スパイダーマンと戦ったことがあるような会話がありますが、なんでリザードになったのかとか詳しい説明はほとんどありません。あくまでもスパイダーマンのキャラゲーなのでそこは原作コミックで補完しようということなのでしょうかね。
また、1作目のメインヴィランであったミスターネガティブことマーティン・リーも今回はかなり重要なポジションで登場します。
こいつについては原作コミックよりもゲームオリジナルのエピソードが多いので原作を知っていても1作目のスパイダーマンの方をプレイしていないとマイルズがなぜそこまでリーに執着するのかちょっとわかりづらいと思います。
ちなみに、ツイッターで「リーはゲームのオリジナルキャラ」とか発言してしまいましたが嘘でしたごめんなさい。
高い完成度のストーリー
スパイダーマン2が素晴らしいのは、美しいグラフィックや高速移動やバトルの爽快感だけではありません。ストーリーもとても素晴らしいです。
まずダレない。
スパイダーマン2のストーリーはおおまかにいうと、サンドマンが暴れる~クレイヴン・ザ・ハンターの登場~ハリーとの再会・共闘~リザードが暴れる~ヴェノム誕生・クレイヴン退場~ヴェノムと最終決戦といった感じで進んでいきますが、テンポよく展開が移り変わっていって常に「この先一体どうなるんだ」と思わせるワクワクした状態を保ちながら進んでいきます。メインの敵が終始クレイヴンではなく途中でヴェノムにバトンタッチするのがストーリーを飽きさせない秘訣の1つかもしれませんね。
そして、マイルズやピーターのような未成熟な若者の悩みと葛藤、そしてそれを乗り越えていく成長までも見事に描いています。
スーパーヒーローでも中身はまだ普通の若者というのがスパイダーマンが人気である理由の1つですね。
中でも序盤はリーへの復讐の気持ちが捨てられない危うさを持っていたマイルズがそれを乗り越えいつのまにかピーター以上に頼れるスパイダーマンへと成長する様は見事でした。
そして特によかったのは今回のメインヴィランであるヴェノムです。
ヴェノムと言えば、おそらくスパイダーマンのヴィランの中では一番有名だと思われます。ウルトラ怪獣で言えばバルタン星人かゼットンです。『マーヴル VS. カプコン(マヴカプ)』で登場したので日本国内でも知ってる人は多いのではないでしょうか。映画にもなりましたからね。
前項では「原作コミックで有名なキャラクターはファンは知ってるので無駄な説明はしない」といいましたが、このヴェノムだけは違います。
その誕生までに中盤から入念に伏線が進んで丁寧にその存在や謎が説明されていき、終盤でドカーンと誕生するわけです。
実は最初ブラックスーツ着てちょっとヤバくなってる状態のスパイダーマンがヴェノムなのかなぁと思ってたんですが、そうではなくて、後にちゃんと見たことのある造形の奴が出てきた時はかなり盛り上がりました。
まとめ
長くなりましたが軽くまとめると以下のようになります。
- 前2作よりグラフィックは大幅にグレードアップ
- フォトモードが楽しい
- ウェブウィングで気持ちよく滑空できるようになった
- 戦闘ではパリィを使ったカウンターが重要に
- キャラゲーだけど原作コミック知らなくても問題なし
- ストーリーはかなり完成度が高い
- マイルズ大活躍
- ヴェノムの伏線の貼り方から誕生までの流れが素晴らしい
以上
『Marvel's Spider-Man 2(スパイダーマン2)』のレビューでした。
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