2023年も残すところあとわずかということで、本年も自分がプレイしたゲームで素晴らしかったゲーム、当レビューサイトのGOTY(My Game Of The Year 2023)を発表します。
なお、2023年に発売されたゲームではなく2023年に自分がプレイしたゲームなので2022年以前に発売されたゲームでも表彰対象に含まれます。
まず、2023年は70本のゲームをレビューしていて以下の15タイトルをエントリーさせていただきました。
正直、2023年は、ここ10年間で1番の豊作だったと思います。
今回選出した5本はもちろん、選出外のゲームでも別の年なら1番に輝いてていたかもしれないと言えるくらい傑作・大作なゲームだらけでGOTY激戦の年だったとも言えます。
では、早速発表します。
☆プラチナ最優秀賞
ホグワーツ・レガシー
プラチナ最優秀賞は、ハリー・ポッターシリーズのホグワーツ魔法魔術学校を舞台にしたオープンワールドアクションアドベンチャー『ホグワーツ・レガシー』(2023.2.10発売)です。
『ホグワーツ・レガシー』の素晴らしいところは、キャラゲーとしてハリー・ポッターの魔法ワールドを忠実に再現しながらも原作重視にしすぎてゲームとしてつまらなくするのではなくオープンワールドゲームとしての面白さもバランス良く両立させている点です。
例えば、アバダケダブラなどの許されざる呪文はハリー・ポッターの世界の設定のゲームにするならば、普通は使えないとか相応のペナルティがあるとかにしてしまいそうですが、『ホグワーツ・レガシー』では、敵であれば人間であろうが関係なしに撃てます。
なぜなら、その方がゲームとしてずっと面白いから。とりあえずランロクのせいにしておけばいいのです。
また、「クディッチ」は、ハリー・ポッターのゲームなら、ぜひともミニゲームに入れたくなる要素ですが、開発チームはこれを敢えて採用していません。
その理由は、原作に忠実なルールで「クディッチ」を再現してねじ込めば、ゲームとしての楽しさが損なわれる可能性があるからです(つまり、原作どおりのクディッチのミニゲームを出してもクソゲーにしかならない)。こういう判断が素晴らしい。
キャラゲーを作るとなれば、どうしても原作の設定を重視して余計なシステムを取り入れがちですが、あえてそこを無視しつつ原作の雰囲気を残すのは、なかなか難しいことだと思います。
バトルも素晴らしく、魔法を飛ばす中距離の戦いでありながら、シューターではなくコンボやカウンターなど格闘アクションのような駆け引きのあるバトルになっていて個性的で非常に面白いものになっています。
このように、キャラゲーとオープンワールドとアクションアドベンチャーのバランスを取りながら全て高い水準を達成したところを個人的に高く評価し、最優秀賞とさせていただきました。
◎金の優秀賞1
Ghostwire:Tokyo
金の優秀賞の1本目は、三上真司氏率いるTango Gameworksの『Ghostwire:Tokyo(ゴーストワイヤー東京)』(2022.3.25 PS/PC版、2023.4.12 Xbox版発売)です。
ゴーストワイヤー東京の素晴らしいところは、日本人スタッフが開発したゲームで、オープンワールドという海外のゲームから強く影響を受けるジャンルながら、「海外を意識しすぎちゃった和ゲー」にならずに、日本人らしいユニークなアイデア、ジャポニズムスタイルと日本人魂の詰まった和ゲーになっていることです。
それを象徴するのが個性的な敵キャラクターのマレビト「喜奇童子」です。
セーラー服を着て首の無い幽霊がアクロバティックな動きで襲ってくるとか向こうの人には考えつかないセンスではないでしょうか。
グラフィックのクオリティも非常に高く世界に十分通用するレベルです。
Tango Gameworksは今年3月にリリースされた『Hi-Fi RUSH』も素晴らしいゲームで世界中で高い評価を受けるなど今後も大きな期待ができる開発スタジオですね。
◎金の優秀賞2
ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム
金の優秀賞の2本目は、2017年にあらゆるメディアのGOTYに輝いた『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(ブレワイ)』の続編、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム(ティアキン)』です。
やはり、というか文句なしの選出ですね。
ブレワイの時点で既に至高のオープンワールドゲームともいえる完成度を誇っていたのに、その高いハードルを超えてきたのは本当に凄いです。
ビッグタイトルが並んだ2023年ですが、国内ではこのティアキンをベストゲームに選ぶ人が多いのではないでしょうか。
〇銀の優良賞1
Marvel's Spider-Man 2(スパイダーマン2)
銀の優良賞の1本目は『Marvel's Spider-Man 2(スパイダーマン2)』です。
こちらも順当な選出ですね。
前作から更に進化したグラフィックで高層ビルの間を飛び回るスパイダーマン体験の圧倒的な迫力。
そして、ゲームオリジナルのストーリーがとても良くできていて素晴らしかったです。
インソムニアックゲームズは、SIEワールドワイド・スタジオの中では、ノーティードッグ(「アンチャーテッド」、「ラスト・オブ・アス」)を抜いてトップの開発スタジオになってしまったかもしれません。
〇銀の優良賞2
イースX NORDICS
銀の優良賞2本目は、イースシリーズ10作目のナンバリングタイトル『イースX NORDICS(イース10ノーディクス)』です。
イースXは、個人的には、2023年発売のゲームの中でも、特に期待していたタイトルの1つですが、その期待に見事にこたえてくれました。
アクションは新しいシステムを取り入れながらもイースらしく軽快で爽快、ストーリーは、北欧とヴァイキングをモチーフにした海洋冒険で、ラストバトルはこれまでのRPGにないような清々しいバトルで気持ちよかったです。
キャラクターは、ヒロインであるカージャが特に可愛いかったです。
◇特別賞
今年は、サウンドトラック、インディーゲーム、ヴァンサバフォロワー、アートスタイル、キャラクターボイス、もっと頑張ろうの6部門の特別賞も設けました。
サウンドトラック部門
オクトパストラベラー2
特別賞サウンドトラック部門は、スクエニのRPG『オクトパストラベラー2』のサウンドトラックです。
HD-2D表現による美麗なグラフィックが特徴の本作ですが、サウンドもゴージャスです。動画のボス戦の曲だけでなく全ての曲が素晴らしいですよ。
楽曲が良いゲームで言えば『Hi-Fi Rush』や『Alan Wake2』の楽曲も素晴らしいのですが、「ゲームミュージック」として評価をした場合はこのゲームかなと思い特別賞(サウンドトラック部門)とさせていただきました。
インディーゲーム部門
恐怖の世界
特別賞インディーゲーム部門は伊藤潤二とH・P・ラヴクラフトから影響を受けたホラーRPG『恐怖の世界』です。
2023年は、『デイヴ・ザ・ダイバー』や『Chained Echoes』、『Sea of Stars』などインディーゲームも素晴らしい作品が多く、ギリギリまで何にするか悩みました。
ただ、人を選ぶゲームであっても、個人的には『恐怖の世界』がすごく気に入って楽しめたので、このゲームを特別賞としました。人にオススメするなら『デイヴ・ザ・ダイバー』ですけどね。
あと、『Sea of Stars』をベストインディーゲームに選ぶ人も多そうですが、レトロJRPGスタイルゲームなら『Chained Echoes』のほうが、個人的には評価が上です(主にキャラクターの面で)。
ヴァンサバフォロワー部門
バイオプロトタイプ
本年は、ヴァンパイアサバイバー系のゲームをたくさんプレイしたのでこの特別賞を設けました。
ヴァンサバ系ゲームでレビューしたのは、『いっき団結』、『20 Minutes Till Dawn』、『バイオプロトタイプ』、『グリードランド』、『God Of Weapons』などです。レビューしてないのでは『Brotato』などもプレイしました。
どれも良くできていて面白かったですが、中でも、プログラムを組むように各器官を接続してキャラクターを強くしていく『バイオプロトタイプ』が
本家ヴァンサバにない面白さがあり、これを高く評価して特別賞(ヴァンサバフォロワー部門)とさせていただきました。
2024年もヴァンサバ系ゲームは、沢山プレイすると思います。
アートスタイル部門
Atomic Heart
特別賞アートスタイル部門は、1955年のテクノロジーが急激に発達した架空のソ連を舞台にしたシングルプレイFPS『Atomic Heart』です。
グラフィックのクオリティが高いことは勿論ですが、独特な狂気に満ちた世界観の描写が美しく特別賞とさせていただきました。
特に、銀色テカテカの美麗なボディで艶めかしい双子達のデザインが印象的でしたね。
実を言うとこのゲームは、10月頃までは、2023年優良賞に決めていたのですが、イースXやスパイダーマン2が出たことにより、そちらの受賞は譲るになりました。
キャラクターボイス部門
CV:子安武人
特別賞キャラクターボイス部門は、『レインコード』の「ヤコウ フーリオ」、『オクトパストラベラー2』のハーヴェイ教授を演じた子安武人氏です。
トップクラスの有名声優さんなので説明はあまりいらないと思いますが、クール、3枚目、悪役、熱血など様々な役柄を全力投球で振り切ってる演技は、本当に素晴らしいです。
もっと頑張ろう部門
WILD HEARTS
KOTYではありませんが、2023年個人的に合わなかった、期待してたのに残念すぎたゲームが「WILD HEARTS(ワイルドハーツ)」です。
繰り返しますが、クソゲーでもKOTYでもありません。むしろ、もうちょっと工夫すれば傑作にも転じえた可能性もあったので今後はもっと頑張って欲しいという励ましの賞です。
ワイルドハーツというと無双シリーズの開発で有名なω-Force(オメガフォース)が開発したゲームですが、このω-Forceはペルソナ5スクランブル(P5S)のレビューの時に散々グチったように、ボスバトルの作り方が本当にダメダメです。スパアマでずっと暴れ回ってて、反撃するチャンスが短いのにやたら固いからすんげー時間がかかるし楽しくないストレスフルなボス戦です。
P5Sはストーリーが傑作だったので、ボス戦が微妙でも全体的には良作と評価できるゲームでしたが、ワイルドハーツは、大部分がボス戦なゲームなので、正直、厳しいです。
「カラクリ使うんだよ」と言う人もいるかもしれませんが、カラクリは、たんに攻略方法として使わされるもので、別に楽しくて使うものでもありませんでした。
とはいえ、ω-Forceはアクションゲームを作る技術力についてはトップクラスの開発チームなのは間違いないと思います。いつか、無双シリーズ以外でも素晴らしいゲームが出されることを期待しています。
一応、このゲームが面白いという方も沢山いると思いますが、その気持ちまで否定するものではありませんのでご容赦願います。
以上
『My Game Of The Year 2023』でした。
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