169本目のゲームレビューです。
評価
86点
〇良ゲー
初代シレンやシレン2、アスカ見参が好きで3以降のタイトルはモヤモヤしてる人からすれば「これだよ!これ!」といえるような完成度の高いゲームになりました。
ちなみに私が好きな「不思議のダンジョン」はトルネコ2です。
『不思議のダンジョン 風来のシレン6 とぐろ島探検録』とは
発売日・対応機種
発売日 | 対応機種 |
2024年1月25日 | Switch |
どんなゲーム?
挑戦のたびに構造が変わり、倒れるとすべてのアイテムを失ってレベル1からやり直すことが特徴のローグライクゲーム
チュンソフト(現スパイク・チュンソフト)の「不思議のダンジョン」第2弾として発売され人気となった「風来のシレン」シリーズのシレン5から13年ぶりのナンバリングタイトル
感想など
まずはストーリークリアで本番突入
風来のシレン6のストーリーは、メインダンジョンの「とぐろ島」31Fにいるジャカクーを倒すことで一旦の区切りとなり、スタッフロールが流れます。
過去作をやり込んでるシレンプレイヤーなら1回目の挑戦でクリアするのも難しくなく、ゲームを開始して2時間ほどでスタッフロールを見ることが可能です。さらに上手い人ならプロローグの負けイベントに勝利してエンディングを迎えることもできるようです。
「たった2時間で終わるゲームなの?」と思う人もいるかもしれませんが、当然、そのようなことはありません。
風来のシレン6はとぐろ島クリア後からが本番です。
ちなみに、私もシレンとトルネコのプレイ経験があるので、もちろん1回でとぐろ島をクリアしましたよ!
まぁ…正確には4回目ですが…
まず1回目の挑戦は8Fで3割バッターに痛み分けの杖を振ったら跳ね返されたのが原因で倒れます。
しかし、これは3割バッターという敵が初めてでまだその特性をよく知らなかったという事でノーカンです。
2回目の挑戦は、1Fでタコぎんに倒されます。
これは、開幕にアイテムが周りに落ちていないのにオトト兵とタコぎんに遭遇するという酷い状況だったのでノーカンです。オトト兵攻撃力高すぎィ!
3回目はまたしても3割バッターに倒されます。おかげでバッタと仮面ライダーが嫌いになりました。
これは、入力遅延の関係でシレンがバッタの1歩手前で止まるはずが止まらなかったというソフトないしハードの問題なのでノーカンです。
そして、実質1回目(記録上4回目)の挑戦で無事クリアしました。
ボスのジャカクーは、聖域あれば余裕じゃねって思ってたのですが、やはりそううまくはいかなかったですね。回復の壺をたくさん持ってたので何とかなった感じです。最後は効くか効かないか自信がなかったバクスイの巻物を読んだらちゃんと効いてくれて無事倒せました。結構ギリギリです。
風来のシレン6のストーリークリアの難易度は、これまでのシレンと比較すればアイテム持ち込みなしの素潜りで攻略するのは、簡単になっています。
というか、とぐろ島は「持ち込み可」のダンジョンですが、難易度は素潜り前提です。
というのも、クリア前のとぐろ島には「脱出の巻物」が落ちないため、これまでのように何回かダンジョンに潜って脱出の巻物で強力なアイテムを持ち帰り、十分にたまったら、一気に持ち込みでクリアを目指すという攻略法が難しくなりました。
挑戦を始めたら倒されるかクリアしないと戻ってこれないため、「ちょっと、キツくなってきたから一回戻ろう」を繰り返して装備を強化していくことができません。
このため、本作から始めたような経験が浅い新米プレイヤーにとっては、これまでの作品より打開が難しくなっていると思います。
なお、「脱出の巻物」は、クリア後ダンジョンの「鬼木島」をクリアすることでほかのダンジョンでも出現するようになります。ただし、「鬼木島」も一部未識別、持ち寄り不可で25Fまであるダンジョンなので結構ハードです。
正直、脱出の巻物はそこまでもったいぶらなくてもよかったんじゃないかなーと思います(^_^;)
クリア後には様々なダンジョン
最初のダンジョンである「とぐろ島」をクリアすると様々なダンジョンに挑戦できるようになります。
ダンジョンに設置されている罠を利用して敵を倒して進む「罠師の抜け道」、桃まん棒で倒した敵が落とす桃まん(初代シレンでいうところのモンスターの肉)でモンスターに変身して進む「桃まんダンジョン」など特殊ルールのダンジョンも開放されます。
そして、いわゆる「もっと不思議のダンジョン」枠である持込不可・未識別・99Fの最難関ダンジョン「とぐろ島の神髄」があります。
このようにクリア後のダンジョンは多種多様で沢山あり、クリア後もたっぷり遊べるので、ゲームのボリュームについては心配する必要はないでしょう。
原点回帰しつつも新要素もある
風来のシレン6はシレン4やシレン5で賛否両論だった「夜」などの要素を見直し、初期の不思議なダンジョンへの原点回帰を目指したゲームになっています。
しかし、昔のシレンに退化したということではなく、新しい試みも導入されていて、新作ならではの進化も楽しめます。
まず本作は、ゲームバランスの大きな変化として、敵の攻撃力が高く、ターン経過のHP回復は早くなりました。
とぐろ島の低層で出現するパコレプキンや3割バッターから一撃で3〜4割の体力を削られ、その攻撃力の高さに驚いた人も多いのではないでしょうか。
しかし、歩きによるHP回復量も上がっているため、敵の攻撃力が高くても後退しつつ戦えば、何とかなるようになっています。
これは面白いバランスの変化だなと思いました。
新要素は、「デッ怪」、「ドスコイ状態」、「神器」などがあります。
「デッ怪」は、一定間隔で生み出される巨大モンスターをかわしながらフロアを周り、全フロアを回るとホールが消えて良いアイテムが落ちるというものです。
巨大モンスターは、威圧感と迫力はありますが、見た目ほど大したことはなく石を1発投げるだけで倒せるし、倒しても経験値は少ししか入らなくてうまみはありません。
個人的には、世界樹の迷宮のF.O.Eみたいに、「そのレベル帯よりも強いボス級モンスターが徘徊している」とかのほうが緊張感があってよかったかなと思います。
次に「ドスコイ状態」ですが、こちらは条件達成は割と厳しいものの効果は強力で高難易度のダンジョン攻略にも役立ちます。
ただし、ニギライズ(にぎり変化を利用して大量におにぎりを量産するテクニック)を知らないと「ちゃんこおにぎり」を拾うかマンプクポン妖精に出会わないと満腹度150の達成は難しいので上級者でないとこの状態に触れる機会は少ないかもしれません。
「神器」は、ハクスラでいうところのエピック装備やレジェンダリー装備のようなもので、最初から高い性能を持った装備です。
発見した時のキラキラした効果音と光柱は、ハクスラでレアアイテムをドロップした時のようにテンションを上げてくれます。
神器が出ることでフロアでアイテムを探す楽しみがグッとあがったのでとても良い新要素だと思います。
豊富な背景と良音楽
風来のシレン6では各ダンジョンの背景となる地形や場所が沢山登場します。
峠、水辺、森、氷壁、火山、海中洞窟、幽霊船、乾いた大地など場所と地形のバリエーションが豊富です。
これらのシチュエーションに合わせた音楽もとても良かったです。
風来のシレンの音楽というとドラクエの音楽で有名なすぎやまこういち先生の曲ですが、今作はいとうけいすけ氏が担当しています。
いかにもシレンらしい曲もあれば、すぎやま先生が作らないようなノリの曲までありますが、どれも「風来のシレン」の世界をバッチリと表現していて素晴らしい楽曲ばかりです。
気になった点
風来のシレン6でダメな点というほどでもないですが、気になった点が2点あります。
1点目は、ダンジョン内での操作に入力遅延があり、動作が重く感じることです。
これは、不思議のダンジョンシリーズにはある程度存在する遅延で、「自ターン→敵ターン→自ターン…」の敵ターン部分のフレームの関係で自ターンの行動が遅れてくるように感じるものですが、シレン6では特に重く感じました。
以前のシレンでは、モンスターが視界の外ならば気にならない程度だったのですが、シレン6では、周りにモンスターが見えない所でも「何かラグいな」くらいのラグを感じました。
SwitchのTVモードか非純正の無線コントローラー(ホリ製)が遅延の原因かもと思ってSwitch Liteでプレイもしてみましたが改善はしませんでした。
「軽い」という話もよく聞くのですが、自分は全然そんな感じしなかったなぁ…。
次に2点目ですが、ズバリ顔グラがしょぼいことです。
モデルがデフォルメされてるのはいいです。
でも、顔グラまでデフォルメじゃなくていいのになぁ…という感じです。
せっかくキャラクターの原画が凛としてカワイイのに、ゲームでチープな顔グラを見るとちょっと残念な気分になりました。
元のイラストを立ちグラにしてくれたほうが良かったかもしれません。
まとめ
『風来のシレン6』は、シリーズの初期作品への原点回帰を目指しつつ、プレイの快適さを高める改善と新しい要素を盛り込んで、「不思議のダンジョンシリーズ」の中でも特に高い完成度のゲームに仕上がっています。
これまでのシリーズ同様に中毒性が高く、長年のファンから初めてプレイする人まで、幅広い層が楽しめると思います。
Switchを持っている人ならおすすめのローグライクゲームです。
以上
『風来のシレン6 とぐろ島探検録』のレビューでした。
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