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『MULLET MADJACK』の感想・レビュー

ハイスピードでハイテンションなFPS

188本目のゲームレビューです。

評価

〇良ゲー

『DOOM』の様な古典的なタイプのFPS全盛期を彷彿とさせるアドレナリン全開でスピード感のあるFPSを楽しめます。

サイバーパンク×ディストピアな世界観と90年代アニメの様なヴィジュアルも最高です。

『MULLET MADJACK(マレット・マッド・ジャック)』とは

発売日・対応機種

発売日 対応機種
2024年5月15日 PC(Steam)

どんなゲーム?

ブラジルのインディーゲームディベロッパーHAMMER95が開発するサイバーパンク×ディストピアな世界のファーストパーソンシューター(FPS)

人間は10秒以内にドーパミンを摂取しないと生きられない世界で、主人公のジャックはタイムリミットまでに敵を倒しドーパミンを補充しながらタワーを駆け上がっていく

感想など

90年代アニメスタイル

『MULLET MADJACK』は、サイバーパンク×ディストピアな世界でマレットヘアーがトレードマークの主人公ジャックインフルエンサー・プリンセスを救うためロビオネリアと呼ばれる億万長者AIロボット率いるロボット集団と戦うFPSです。

モデレーターに選ばれた主人公のジャック

まず注目したいのは、90年代のレトロなアニメから影響を受けたというヴィジュアルスタイルです。

渋いハードボイルドと激しいバイオレンス描写サイバーパンクの派手な色使いにキャラクターデザインが目を引きます。

90年代アニメなヴィジュアルスタイル

さらに、デジタルミックスされたヴェイパーウェーブな音楽もレトロな雰囲気をさらに高めていると思います。

ハイスピードなアクション

『MULLET MADJACK』は、近年のFPSに多く見られるRPGやアドベンチャー要素を排除し、純粋な一人称視点での銃撃戦に焦点を当てたクラシカルなスタイルのFPSです。

プレイヤーはひたすらに銃を撃ち、敵を撃破しながら進んで行くシンプルながらエキサイティングなゲームプレイはFPSの古典的名作『DOOM』を彷彿とさせます。

とにかく撃って倒して進んで行く

キャラクター操作でちょっと驚いたのは移動速度の早さです。

FPSはリアル志向の人気が高まってくると移動速度も現実に即して自然な速度になっていきましたが、本作の移動速度は、リアル志向が流行る以前の昔ながらのFPSを思わせるスピードとなっています。

さらに印象的なのは、必殺アクションのフィニッシュです。

マップで凶器となるアイテムを拾うとそのアイテムを使用して敵を一撃で倒すフィニッシュを繰り出せます。

やや表現が過激ですが厄介な強敵を現れた瞬間に倒すのはなかなか気持ちが良いです。

一撃必殺のフィニッシュ

この移動速度とフィニッシュに加えて、「10秒の制限時間以内に敵を倒し続ける」というユニークなルールによって、本作は、ハイスピードかつハイテンションなアクションを演出することに成功しています。

流行りのローグライク要素

『MULLET MADJACK』は、クラシカルなスタイルのFPSであると述べましたが、近年流行りの新しいスタイルも取り入れられています。

それがローグライク要素です。

マップの構造は挑戦の度にに変わり、階を上るごとに3種類の強化パークから1つ選んで次の階に上がります。

1F進むごとに強化を購入

購入できるパークは、「敵を爆発させる」「ヘッドショットのボーナスアップ」など強力なものから「主人公が喋る」など単なるジョークのようなものまで様々です。

10Fごとにあるボスまでに良いパークが引ければそのフロアは楽になりますが、取得したパークはボス戦が終わる度(つまり10Fごと)にリセットされます。

このようなローグライク要素により本作は繰り返しプレイしても新しい体験ができるようになっています。

惜しい点

『MULLET MADJACK』は、Steamでリリースされるやユーザーから「圧倒的好評」を受けたゲームですが、個人的には惜しいなと思える点がいくつかあります。

1つ目は、FPSとして洗練されてるとは言い難い雑なレベルデザインです。本作は、FPS黎明期のレトロなスタイルが特徴ですが、作り込みの甘さ、チープさまでもレトロな印象を受けます。

棒立ちのまま銃を撃ってくるだけの単調な動きの敵や、軌道のおかしいジャンプ、雑な配置のトラップなどです。トラップは1ミスでアウトな奈落が特に酷く、私のミスの原因の6割は奈落です(あと2割はレーザー)

奈落は大嫌い

もう1つは気になった点は、種類の少ないマップです。

ローグライク要素で毎回マップの構造はランダムなのですが、地形の種類そのものが少ないため反復感は拭えません。

滑り台で敵をなぎ倒していく所なんかは最初は楽しかったのですが、頻繁に出てくるためさすがに飽きてきてしまいました。

また滑り台

またステージが進んでもビルの屋内という外観は変わらないため変わり映えがしないというのも寂しいです。

もう少しステージごとに見栄えの変化が楽しめても良かったかなぁと思いました。

おまけ

メニューの「UNBOXING」から英語版しかないのが残念ですが、ゲームのパッケージやマニュアルを見ることができます。

おもにSteamなどのDL販売が主流となる以前のPCゲームや洋ゲーを買っていた世代なら思わずほっこりしてしまうような、懐かしいパッケージや取扱説明書の話が見れます。

全部見るとアンロックされる武器もあるので必見ですよ。

いまや懐かしいパッケージ版PCゲーム

 

以上

『MULLET MADJACK』のレビューでした。

 

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