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『 ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク 』の感想・レビュー

ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク の感想・レビュー

83本目のゲームレビューです。

評価

92点

〇神ゲー

ストーリーの圧倒的ドラマは、「神の出てくるゲーム」という意味だけでなく本当に「神業レベルの出来栄えのゲーム」と言えるほどです。

『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』はどんなゲーム?

ギリシャ神話ハクスラアクションゲームから北欧神話箱庭アクションアドベンチャーへと生まれ替わり2018年のGOTYも受賞したゴッド・オブ・ウォー (2018)の続編です。

前作は北欧神話におけるラグナロク(終末戦争)のきっかけとなるバルドルの事件を描きましたが、続編となる今作はタイトルどおりラグナロクまでを描いて完結する話となります。

感想など

本作をプレイする前に

『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』2018年PlayStation4(Windows版は2022年)で発売された『ゴッド・オブ・ウォー(2018)』の続編になりますが、ストーリーは完全に続いていますので、もしもプレイをするのであれば、まずは前作からプレイを開始すべきでしょう。前作からプレイしないと話の途中からプレイすることになってしまいます。

また、ゴッド・オブ・ウォーシリーズは、元々ギリシア神話を舞台にしたストーリーでしたが、前作から舞台が北欧神話となっていて、神話の伝承がストーリー上深く関わってくることから、あらかじめ簡単にでもいいので北欧神話について調べておくとより楽しめることができるかもしれません。

nahco3ebimayo.hatenablog.com

超美麗なグラフィック

本作のグラフィックは、開発者曰くPS5ではなくPS4に合わせたクオリティで作られているとのことですが、それでも最高品質のグラフィックです。

光と水の表現が素晴らしく、湖に反射した景観や水しぶきの近くに発生する虹などがとても美しく表現されています。また、密林にチョロチョロする虫や謎の生物、雪道を通った跡のモコモコ感など細かく表現されています。

美しい景観

いろんな種類の植物が細かく描きこまれています

アトレウスの雪を通った跡がリアル

動物のもふもふ感もクオリティが高い

そして、風景だけでなくキャラクターの表情などの表現も素晴らしく、イベントシーンでのキャラクターの表情の変化ぶりは特にすごいと感じました。

こちらの動画はあるイベントの1シーンですが、アングルボザが最初は微妙な笑顔から段々と笑みが消えていき、また作った感じの固い笑顔になるまでの表情の変化がとても細かく表現されています。

 

最高のストーリー

個人的な感想ですが、ゴッド・オブ・ウォー ラグナロクの一番素晴らしい所は、圧倒的ドラマの物語にあると感じました。

とにかくストーリーが素晴らしいです。の関係、クレイトスアトレウスの成長などを細かく丁寧に描いているのはもちろん、北欧神話という舞台においても神話の話を忠実に再現するのではなく、かといって神の名前だけ拝借するようなものでもなく、神話の伝承に沿りつつユニークなアレンジをほどこしたゴッド・オブ・ウォーの物語としてクレイトスアトレウスの2人のドラマが作られています。

また、前作は北欧神話の神でもマグニモージのようなややマイナーな神ばかり登場していましたが、今作はオーディン、トール、ヘイムダルといった北欧神話の大物が揃って登場し活躍するのも良かったです。

人として成長するのはアトレウスだけでなくクレイトスも同じ

前作には名前しか出なかったオーディンとトールも今回は冒頭から登場します

個性的なキャラクターたち

登場するキャラクターたちはとても個性的でいいキャラばかりです。

何と言っても、圧倒的にいいのはミーミルでしょう。お喋りな生首というすごい個性を持っていますが、本作はこのミーミルが冒険中にもいろいろ話をしてくれることで、重苦しい旅路の和みになってくれています。

また、ブロックとシンドリの兄弟もとてもいいキャラをしていてクレイトスアトレウスを支える強い味方になってくれます。

オーディンとトールも敵側でありながら、完全に理解不能な悪という存在ではなく人間味のある悩みや思惑があって憎み切れない存在で良かったと思います。

このようなキャラクターたちがゴッド・オブ・ウォー ラグナロクの物語をさらに盛り上げてくれたのだと思います。

知らない人がみたらギョッとするけどこのお喋りな生首はこのゲームのマスコットキャラクターです

複雑なアクションと探すだけのパズル

超美麗なグラフィック最高のストーリーを演出するゴッド・オブ・ウォー ラグナロクですが、アクションとパズルのゲーム部分は、作り込んではいますが個人的な感想では「普通」だと思いました。

アクションのメインである戦闘について、このゲームは複数のザコにバッサバッサとコンボを決めてなぎ倒していくデビルメイクライシリーズのような先手スタイルから敵の攻撃にカウンターを合わせていくバットマンシリーズあたりから流行った後手スタイルなどいろいろな要素が混じり合いとても複雑です。

できることが多い分、忙しく高い操作技術が要求されるため人を選ぶものだと思います。

斧、刃、槍の3種類使い分けるだけでも大変です

戦闘で気になった点は、全方位から敵が襲ってくる場面もあるのですが、その場合、カメラがクレイトスの背中に近いため後方の死角が大きく視界の外から攻撃されることが多い点です。カメラがもっと引いて俯瞰視点に近ければ囲まれていても問題ないのですが…。

また、迫力のあるコンボや連携はいろいろ考えられるのですが、ボスクラスになると攻撃が激しく、結局遠くから槍を投げつつゴロゴロ回避に徹してルーン技のチャージが溜まったらブッパする戦法になってしまうのもちょっと寂しいところです。

なお、ゲーム難易度は設定の「ゲームプレイ」以外に「アクセシビティ」でも調整可能で、難易度最低のStoryでも中ボスが強い場合は「中ボスチェックポイント」をオンにすればさらに易しくできます。

パズルについては、最初は新鮮でしたがどこに進んでも大体「歯車を凍らせる」「ルーンの矢で爆発を連鎖する」の2パターンが多く、ゼルダシリーズのようにダンジョンやエリアの地形に合わせたようなユニークなものはあまりなくて残念でした。

特にノルンの宝箱は3つある仕掛けがどこにあるか探すのが一番難しく、パズルですらないものがほとんでなんか違うなと感じました。

中盤以降のパズルは大体ルーンの矢の連鎖を使用したものです

以上

『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』のレビューでした。

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